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水木しげるの憑物百怪(下) [読書・鑑賞]

『水木しげるの憑物百怪(下)』水木しげる/小松和彦・解説…小学館文庫(2005年)

この書で水木しげるさんは憑物も妖怪も同列に扱うことを宣言したように思えます。

どちらも霊的な現象だと。

また人の精神(心)もやはり霊的な現象なので人-憑物-妖怪すべては結局のところ霊の異なる相と見られるのではなかろうかと考えておられるのではないでしょうか。

いずれもあらわれかたの違いというだけで。

妖怪がいるものだと考えたとき、科学的な態度でこれをとらえようとするとこうなるかもしれません。

水木さんは民俗学的にではなく科学的に妖怪現象を追究していこうとしているように見えます。

オンライン書店ビーケーワン:水木しげるの憑物百怪 下


アナ・トレントの鞄 [座右の書こうほ]

『アナ・トレントの鞄』クラフト・エヴィング商會…新潮社(2005年)

いつもクラフト・エヴィング商會が取り扱っている商品群よりもさらに好感抱ける小物的なふしぎアイテムがいっぱい。《鞄はただそこにあるだけで、どこか遠くと結ばれていることになる》(p.13)そんな鞄の中身のうらやましいカタログ。いずれ焼いただけのトーストを額に入れて集めた本はできるでしょうか?

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という、はなし [読書・鑑賞]

『という、はなし』吉田篤弘・文/フジモトマサル・絵…筑摩書房(2006年)

さまざまなカワイイ動物たちがいかにも味のありそうな本を読みふけっている情景を描いたしみじみと小さな絵にクラフト・エヴィング商會のかたわれさんが文章をつけた。自分だったらどんな文を添えるかなあとか考えるのもまた愉し。

オンライン書店ビーケーワン:という、はなし

こんなキーワードがありました。

  • 知らぬふり 知らぬふりの態度が理想ですね?
  • もうひとり氏 けっきょく意地悪い自分自身なのですけど。
  • そうだった、そうだった すべてがここにあったのでした。
  • 孤独のふり 寂しくならないと考えたりしない。
  • 虎の巻 なんとなく覚えてたらいいのね。
  • 待ち時間 ちょっとワクワクの時間だったり。
  • ほどよい とはどんな量か?
  • 居残り もまた楽し。
  • 眠くない 方がいいときほど眠い。
  • 乗り換える と、それだけで少し幸福になる。
  • 影 の幸福
  • 三重スパイ の至福
  • 行き先 がわからないと不安になる?
  • 少年期 をどこに忘れてきた?
  • ひとり もまたよし
  • 背中あわせ もまたよし
  • 我を忘れる のもまたよし
  • さらば都会よ いつまで耐えられる?
  • 車中の読書 の結末はいかに?
  • 日曜日の憂鬱 もまた愉しい
  • 暗転 の便利さ
  • 時間の売買 ができたら便利?
  • 古本屋と恋 はつきもの?

絵を描いたフジモトマサルさんの公式サイトはhttp://fujimotomasaru.jp/


じつは、わたくし こういうものです [座右の書こうほ]

『じつは、わたくし こういうものです』クラフト・エヴィング商會…平凡社(2002年)

ふしぎな職業に就いている18人へのインタヴューはファンタジィでもあり起業のヒントでもあり?おもわず「こんな仕事をしたい」とうなってしまうこと必然。大好きです、この世界。

オンライン書店ビーケーワン:じつは、わたくしこういうものです


神様ゲーム [読書・鑑賞]

『神様ゲーム』麻耶雄嵩/原マスミ・画…講談社ミステリーランド(2005年)

残虐な連続野良猫殺し事件を解決しようと芳雄たち5人が参加する浜田探偵団は活動を開始した。そんなとき芳雄は自らを神様と名乗る不思議な少年と親しくなる。少年探偵ものには珍しく悲惨な経過をたどる。あと味のわるさはある意味絶品。

《はてな年間100冊読書クラブ》

オンライン書店ビーケーワン:神様ゲーム

探偵ゲームに関する簡単なリストを下におきます

【秋屋甲斐】ほんとかどうかわからないが「神様」によると大学生で殺猫犯らしい。ふだんの生活マナーもとても悪い。

【母さん】ふつうの母さん。スーパーのケーキより手作りのケーキがいいと思っている。

【神降市】地方都市。5年前に大学ができて以来不審者や犯罪が急増しているらしい。

【神降山の鬼婆屋敷】おそらく30年ほど前に無人となった廃屋。浜田探偵団の基地となっている。

【光一】聡美の従兄弟。秋屋甲斐のアパートの近くに住んでいて迷惑させられている。

【聡美】3組の少女だが浜田探偵団のメンバーで活発な性格。ミチルと仲がいい。野良猫の光速丸をかわいがっている。孝志の想い人らしい?

【ジェノサイドロボ】男の子あこがれ、おもちゃの完全合体ロボ。

【鈴木太郎】影がめちゃくちゃ薄いクラスメイト。半月前に転校してきて本ばかり読んでいて声をかけても反応が芳しくないので誰も相手にしなくなったが当人は気にしてないようだ。掃除当番で芳雄を同じ班。天上から来たという自称神様。

【孝志】芳雄のクラスメイト。浜田探偵団のリーダーなのでいつも赤い服を身につけている。中学生なみの体躯と声を持つ。探偵団を愛するあまり団のことになると性格が豹変して威圧的になる。アメリカン・フットボールのリトルリーグに参加しているらしい。

【父さん】刑事。柔道が強い。

【常世市】県庁所在地の大都市。

【俊也】浜田探偵団の基地となった廃屋にかかっていた番号合わせ式の鍵を開けた少年。肉体的に芳雄が優越感を持てる数少ない一人。別名「のび太」。本屋の息子。

【猫殺し】神降市を最近騒がせている犯罪。野良猫を次々と残虐な殺し方をしている。

【ハイジ】ミチルちゃんがえさをやっていた元は飼い猫だったらしい気品のある野良猫だったが猫殺しの魔手にかかった。

【浜田探偵団】浜田町の子供だけが参加できる少年探偵団。孝志、俊也、聡美、ミチル、芳雄の5人が現在のメンバー。

【英樹】芳雄の親友。同じようなタイプでやはり運動は苦手。歯科医の息子。浜田探偵団に入りたがっているが松茂町在住なので孝志に退けられている。

【ミチル】山添ミチル。芳雄のクラスメイトでからだの弱い(かもしれない)おっとりした美少女。3年前に東京から引っ越してきた。両親の離婚により母子家庭。野良猫のハイジにえさをやっていた。浜田探偵団のメンバー。

【芳雄】主人公の「ぼく」。4年1組の生徒。ちょっとひ弱なタイプ。誕生日ケーキのろうそくがどうしても一本吹き消すことができず残してしまう。浜田探偵団のメンバー。


『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/原島文世・訳/佐竹美保・画…早川書房〔2006年・1500円〕 [読書・鑑賞]

《はてな年間100冊読書クラブ》

さあたいへん。新しい椅子を壊したせいでお小遣いを止められちゃったピリー姉弟は困ったあげく「仕返し有限会社」なるものを始めてみたら、これが案外に盛況で、ますます困った状態に追い込まれていく。ジョーンズさんの新しい本(作品としては古いようですが)は、やはり困ったもんだの個性的な登場人物たちが右往左往の大騒ぎする楽しい一冊。

オンライン書店ビーケーワン:ウィルキンズの歯と呪いの魔法

歯と呪いの魔法に関する簡単なリストを下に置きます。

【アダムズ】ぼんやりした男性。教師。ビディに支配されている?

【アダムズ姉妹】フランシスとジェニー。へんてこな子として有名。魔女?ビディ・アイルモンガーに仕返しして欲しいとやってきた。

【椅子】こいつが壊れたせいでジェスとフランクは「仕返し有限会社」を設立するハメになった。

【ヴァーノン・ウィルキンズ】バスターの歯を折った男。フランクより2歳年上。プロジャーさんのところで新聞配達をしている。

【ケヴィン】すげえ困ってる少年。スタフォードの下の弟で前はバスターの仲間だった。

【ジェシカ・ピリー】愛称ジェス。「不公平だよ」と公平さにこだわる少女。仕返し有限会社を始めた姉弟の姉の方。

【ジェシカ】もうひとりのジェシカ。もしかしたらちょっと頭がおかしいのかもしれない女性。

【ジェニー・アダムズ】フランシスの妹。足をひきずっているのは魔女ビディ・アイルモンガーの呪いのせいだそうだ。

【仕返し有限会社】小遣いをもらえなくなったジェスとフランクが始めた事業。誰かの仕返しを代行する。あまり客にしたくないヤツが最初の客となった。

【白い川原】ビディが住んでいる。なんかいろんなゴミがいっぱいでごちゃごちゃしている。ヘンな臭いがし草も白っぽく枯れている。フランクは小さい頃ここが世界で一番わくわくする場所だと思っていた。

【スタフォード】バスターの手下。

【バスター・ネル】暴れんぼうのいじめっ子。絶対に借りを作りたくないタイプだがフランクはこいつに10ペンス借りている。なんでわざわざこんなヤツに金を借りたのかわからないが。「仕返し有限会社」の最初の客。

【ビディ・アイルモンガー】ママに言わせるとかわいそうなお年寄り。フランシス・アダムズに言わせると魔女。白い川原に住んでいて黒いニワトリとあらゆる色がまじりあった模様の猫を飼っている。見るからにけったいなおばはんだが意外にも教養があり、きわめてていねいなきっちりしたもの言いをする。

【フランク・ピリー】ジェシカの弟。

【フランシス・アダムズ】ジェスとフランシスの納屋から見えるチーズ色の建物に住んでいる姉妹の姉。変わり者との噂で「フニャフニャアタマのファニー・アダムズ」とはやされたりする。

【プロジャー】新聞屋さん。ヴァーノンが働いている。

【マーティン・テイラー】馬に乗って登場してきた少年。ヴァーノンの親が働いている家の子。アダムズ姉妹のいわれない?抽象でノイローゼになりそう。ヴァーノンの友人(もしくは子分)で、「仕返し有限会社」のことを聞いてやってきた。

【レイ】バスターの手下で、スタフォードの弟。


密偵ファルコ(12)亡者を哀れむ詩 [ほしがる]

『密偵ファルコ(12)亡者を哀れむ詩』リンゼイ・デイヴィス/田代泰子・訳…光文社文庫(2006年04月・762円)

≪はてな年間100冊読書クラブ≫

オンライン書店ビーケーワン:密偵ファルコ亡者を哀れむ詩

古代ローマを舞台にしたハードボイルド探偵ものの12冊目。塩野七生さんの『ローマ人の物語』を該当の時代まで読んでいれば面白さ3倍。詩の朗読会を開いたファルコに詩集出版の依頼が?なんてうまくいくはずもなく出版社のパトロンをやってる大物が殺され捜査に乗り出すハメになった。並行して、未亡人となったマイアを狙っている(かもしれない)男たちが…。今回は珍しくミステリっぽいファルコの推理ショウが見られます。

ファルコに関する8つの要素

  • 舞台は古代ローマ
  • ハードボイルド
  • ユーモアある会話
  • 個性の強いキャラクタ
  • 意外に強い正義感
  • 身分ちがいの恋
  • 詳細な描写
  • わりと先が読めない

 

ファルコに関する簡単なリストを下に置きます(ファルコを読むときにはこの手のリスト作りは必須作業ですね。キャラクタはチョイ役でも個性が強いけど、多い上に名前的になじみはないし似たようなのばっかりでとても覚えられないから)。

【アウィエヌス】クリューシップスが本を出していた著述家。高い評価を受けている歴史家。著者たちの中でたいがいいちばん最初に来るらしい。痩せて貧相で黒い服を着ている。

【アウェンティヌス】ファルコが住んでいる地区。ごみごみしている。水道が完備された古代ローマにあって、噴水から水が出てなくてもさほど不自然ではない土地柄。

【アウグストゥス】この物語には登場はしない(とっくの昔に亡くなっている)が、名前は出てくる。古代ローマの初代皇帝。ユリウス・カエサル(英語読みならジュリアス・シーザー)の養子だったかな。皇帝になるまではオクタビウスという名だった。9月23日生まれだったらしい。ローマ繁栄の基礎を築いた。日本でなら徳川家康のような位置づけか。ちなみにユリウス・カエサルや織田信長タイプを旧体制破壊者とするならばアウグストゥスや家康は建設者タイプ。物事を安定させることにより破壊と建設をつなぐ秀吉タイプが見当たらないが位置的にはアントニウス(クレオパトラのお相手)がそれに当たるか。

【アエリア・アナエア】アナエウス・マクシムスの娘。たぶん20代後半。胸にこれほどの数の宝石を飾り立てているのを見たことがないとファルコは思った。クラウディア・ルフィーナの友人。それは父親どうしの仲が悪いからわざとそうしているのかもしれない。バツイチで実家の財産もあるし亡夫の遺した鉱山などもあるし すごい資産家。現在は独身生活を謳歌中。もののわかった大物っぽい女性。

【アエリアヌス】ヘレナの弟の上の方でファルコとは嫌いあっている。行儀と気立てが悪い。アエリア・アナエア(の資産?)に気がある。

【アッピウス】床屋。

【アッリア】ファルコの短気な次姉。

【アトラクトゥス】→クインクティウス・アトラクトゥス

【アトリウム】死亡届や戸口事務所に置いておけなくなった書類なんかが保管されているお役所らしい。ファルコにはなじみぶかい場所。

【アナエウス・マクシムス】バエティカの大地主らしい。有名なセネカと同じコルドゥバ一門らしい。ローマからヒスパニアに移住してきた最初のローマ人の家系。

【アナクリテス】密偵頭。ファルコとは熱烈に憎しみあっている。それは共通の仕事でファルコの方が秀でているからだそうだ。ストーリー的には重要な役を振られることは(あまり)ない。《どんな変化でも、こいつの場合は進歩だった》(水路の連続殺人p.26)

【アパート】ファルコのアパートはおんぼろの6Fで昇るのがなかなかたいへんなのでファルコは暗殺者が二の足を踏んでくれないかなあと期待している(かもしれない)。でも最近他のアパートに引っ越したところ(でもやっぱりオンボロ)。1Fの洗濯屋のおばちゃんが大家の奥さんだったが最近離婚したようだ。

【アポロニウス】フローラの店の給仕。元教師でファルコも教わっていたらしいが二人ともそのことには触れないようにしている。

【アルウァレス兄弟団】教団のひとつらしい。宗教儀式を取り仕切ったりしている。ローマと同じくらいの歴史があり、デア・ディアもしくはオプスと呼ばれる豊穣の女神に仕え、もともとは豊作を祈るのが役目だったので今でも白い帯に麦の穂をつけた頭巾をかぶっている。

【アルキメデス式走行距離計】ステルティウスが開発したメカ。自分の貸馬車に取り付けていて走行距離に応じて代金を徴収する。

【アルテミシア】カリオプスの妻。エウフラシアと仲がいい?浮気中のご亭主ともめている?

【アルミニウス・モドゥルス】ポモナリス神官。ガイアの叔父。姻戚関係なので血のつながりはない。

【アンクス】マイアとファミアの子。

【アンフォラ】魚醤のたぐいらしいが。やっかいなおみやげ。

【イタリカ】ヒスパリスの近くの高級住宅街。ヒスパニアで最初にローマ帝国が入植した地。

【イッディバル】カリオプスのとこの闘獣士。じつはええとこのボンボンらしい。

【ウィビア・メルッラ】クリューシップスの若い派手な妻。

【ウェスパシアヌス】ファルコ時代のローマ皇帝。歴史上は賢帝とされている。この人と息子たちの時代に、ネロの時代の放蕩からローマは立ち直った。コトがあるとファルコはこの人の命を受けて働くことになるが、ケチんぼで、ファルコの望むような報酬は出さない。基本的にはファルコのことを気に入っているように見える(単にいつ壊れてもかまわない「道具」として、だろうが)。

【ウァレリアン】フローラの店の向かいにある店。いつもきれいにしていて料理も美味いがなぜか客はフローラの店に行ってしまうので閑古鳥?清潔だとジンマシンになるんじゃないかとみんな不安ならしい。

【ウァレンティヌス】感じのいい若いフリーの密偵だったが殺された。確実、迅速、品がいい、正確とピザ屋のような評価をされていた。不確実、遅い、品が悪い、ええかげんのファルコとは気が合いそうだ。

【ウィクトリナ】ファルコの長姉。奔放だったらしい。死去。

【ウェスタの巫女】選ばれたら30年間神に仕えなければならない。欠員が出ると候補の娘たちの中から籤引きで補充される。ローマ女性の最高の地位にあると言える。

【ウェロンティウス】ファルコの次姉アッリアの夫。道路工事請負人。

【ウルティカ】ポンポニウス・ウルティカ。法務官。サトゥルニヌスをひいきにしている。

【ウルバヌス】クリューシップスが本を出していた著述家。ひじょうに成功している劇作家。

【エウスケモン】出版工房「黄金の馬」の責任者。ドラえもんとはあまり関係がないらしい。

【エウフラシア】サトゥルニヌスの妻。おだやかそうに見えるが、挑戦的な眼つきをすることがある。

【黄金の馬】ローマの出版工房。

【オプタトゥス】ヘレナの父親が手に入れた農園の管理人。デキがよすぎるのと無口なのとでファルコは不信感を抱く。クインクティウス・アトラクトゥスの小作人だったことがある。

【ガイア・ラエリア】将来ウェスタの巫女の有力候補。6歳くらいの少女だが貴婦人の威厳を備えている。ファルコに依頼に来たのち行方不明になった。

【ガイウス】ガッラとロリウスの子。もうじき14歳(水路の連続殺人時点)。だいぶガラが悪くなっていてスキンヘッドで腕いっぱいにお手製刺青(図柄はスフィンクス)。歯は半分欠けていてバックルには「くたばれ」と書いてある。どうしようもないヤツ街道まっしぐら。でもけっこうそれがサマになっているらしい。いつかきっちり災難にあうとファルコは考えている。なぜかヘレナにだけは礼儀正しい。

【ガイウス・キクルス】雑穀商。きっちりとした暮らしをしている30代なかばの無害そうなふつうのローマ人。妻はアッシニア。彼女が13歳のときに結婚し今は二十歳。

【ガイウス・バエビウス】ユニアの夫。税関使。義兄弟の中でファルコが一番嫌いな男。

【母さん】→ユニッラ・タキタ

【カエシリア・パエタ】ガイアの母。応急の集まりでマイアと知り合う。

【カエニス】アントニア・カエニス。解放奴隷で元宮廷秘書。現在帝国内で最も影響力のある女性。ウェスパシアヌスの愛妾。ヘレナの倍くらいの年齢。

【家禽長官】なんとゆうか、まあ、しょーもない官職でウェスパシアヌスが仕方なしに作った。しょーもない男が初代長官となる。

【鵞鳥】さる神殿にいる鵞鳥はかつて危機を知らせてローマを救ったとかで聖なる鵞鳥として貴ばれている。ファルコはちょっとした拍子にそいつらを救ってしまい、浅からぬ因縁となる。

【ガッラ】くたびれた三姉。夫はロリウス。最低の母親らしい。

【金持ち】《金持ちの若い男ってのはどこまでも運がいい》(byファルコp.336)

【カミルス・アエリアヌス】→アエリアヌス

【カミルス・ウエルス】ヘレナの父。デキムス・カミルス・ウエルス。元老院議員。ひょうひょうとしたおやじで娘たちを愛している。ファルコとヘレナの仲に困惑はしているが娘が選んだのだからしかたがないという態度。カミルス家はカペナ門の近くの閑静な地域に屋敷を二軒かまえている。名門だが案外金はなく、けっこうやりくりはたいへん。

【カミルス・ユスティヌス】→ユスティヌス

【カリオプス】ちょっとだけ成功した興行師。有名な剣闘士はかかえていない。オエア出身で、レプキス出身のサトゥルニヌスとは仲が悪い。

【カルタゴ】アフリカの都市。かつては手ごわい敵国で、有名なハンニバル将軍がイタリア全土で戦い続け、そのあまりの強さにローマ人は恐怖した、そんな経緯があるので今でもカルタゴを嫌っている者は多い。ファルコの妹マイアの夫ファミアなどもその一人。ハンニバルをなんとか倒した後、ローマがカルタゴを完全に滅ぼしたのは恐怖ゆえだったろうから、ハンニバルの強さがカルタゴの終焉を早めたとは言える。今(ファルコの時代)のカルタゴはローマの属州として再建された貿易都市。

【カンパニア】ローマから2~3日のところにある田園地帯。ローマ水道の水源のひとつがある。

【キュザクス】バエティカの荷船業者らしい。ノルバヌスとつるんでいるが仕事がらしかたないので。

【クアドラトゥス】→ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス

【クインクティウス・アトラクトゥス】太った元老院議員。バエティカ・オリーブ油生産者協会のもっとも熱心な会員だそうです。偉そうなヤツ。

【クインクティウス・クアドラトゥス】→ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス

【グナエウス・ドルシルス・プラキドゥス】インクの染みだらけの背の低い男。バエティカの通商の監督官。ネロ時代の帝室解放奴隷。

【グラウクス】静かな環境を乱さない分別のある者を選んでいる会員制公衆浴場の経営者。体を鍛えることが生死にかかわるような人間専用のトレーナーで、ファルコもお世話になっている。キリキア人の解放奴隷。

【クラウディア・ルフィーナ】リキニウス・ルフィウスの孫娘で、クインクティウス・アトラクトゥスの息子と結婚する予定。ヘレナの見立てではほんとうに気立てのいい娘。

【クリューシップス】アウレリウス・クリューシップス。黄金の馬という出版工房のパトロンであり銀行も営んでいる男。

【警察隊】警備隊より凶暴。まあ、今の日本で言えば、機動隊みたいなものか?親衛隊と同じ宿舎にいるので傲慢きまわりない。剣とナイフで武装していてすぐ使う。

【警備隊】ペテロの職業。まあ、警察みたいなものだが主な仕事は消火。隊員の大半は元奴隷で6年の年期があけて名誉除隊となっらたローマ市民になれる。6年間生き残れる率は20年の年期の軍隊とどっこいのような雰囲気。

【ゲミヌス】→マルクス・ディディウス・ファウォニウス

【剣闘士】おおむね奴隷がなる。見世物として闘技場で戦うが、負けたときはほぼ死ぬときという過酷な職業。勝ち続けたらいつかは木剣(ルデイス)をもらい自由市民になれるがそうなっても結局戻ってきてしまうらしい。要するに、いつかは剣で刺されて死ぬ運命にある人たち。下っ端剣闘士に若い頃のファルコでもかなわなかった程度には強い。

【国勢調査(ケンスス)】古代ローマでは国勢調査が行われていたらしい。

【財務官(ケンソル)】税金を取り立てる人。皇帝ウェスパシアヌスは自らと息子のティトゥスを財務官に任命した。市民は財務官の出した査定通り税を払わねばならない。意義のある場合は皇帝に訴え出るしかない。

【粉屋】暗黒街のボスの元用心棒。小イカルスの相棒だった。

【コルドゥバ】ヒスパニアにあるコスモポリス(さまざまな血統の人々が混在する都市)。ローマ地区とヒスパニア地区がすっぱり分けられている。

【コルネリア】ファルコの次姉アッリアとウェロンティウスの子。

【コルネリウス】バエティカの前任の財務官。評判のいい若者。その後のがデキが悪すぎる?

【コンスタンス】リキニウスの孫。なんとかひとかどのものにしようと周囲は努力しているが無駄なことだとクアドゥラトゥスは考えている。

【コンスタンティア】ウェスタの巫女。なんというか、まあ、ヘレナがいなければ、ファルコの恋人になれたかもしれない?タイプの女性。

【コンストリクトゥス】クリューシップスが本を出していた著述家。恋愛詩人。少々退屈かもしれないとはエウスケモンの評。

【サエプタ・ユリア】ローマの一地域。下級な密偵たちがいるらしい。ファルコの父の店もある。

【サトゥルニヌス】剣闘士の興行では一流どころらしい。カリオプスのライバルらしく、ファルコたちの財務調査の途中でなぜかよく名前がよく出てくる。背が高く、がっちりして、浅黒い肌、チリチリの巻き毛、つぶれた鼻。闘士のようだが身なりがいい。さすがにタレイアには頭が上がらないようだ。レプキス出身で、オエア出身のカリオプスとは仲が悪い。

【小イカルス】暗黒街のボスの元用心棒で今はフラシッダ、ミルウィア母娘の門番。並外れた小男。粉屋の相棒だった。

【シルウィア】ペトロの妻。ファルコは信用できずペトロに悪影響を及ぼすと思っている。たくさんの持参金(妻の座の保証金のようなもので、離婚したら返さなくてはいけないらしい)があったらしい。

【シルウィウス】アトリウムの書記。ブリキウスと愛人関係らしい。

【シルフィウム】失われた香草。かつて一都市を支えたほどの産物。再発見できたら一挙に大金持ちになれるだろう。

【水路】ローマには水道が、上水道、下水道ともに完備されている。有名な人物の名前のついた(その人たちが作った?)水路が高架となっていくつも走り、そこから必要な場所に分配している。浄水槽などもきっちり設置されている。水源はローマ近郊の湖のようだ。

【スキサクス】警備隊つきの医師。陰気な顔つきの東洋人の解放奴隷。痛み止めを出してくれず仕事に戻って忘れろというタイプ。死体にはあまり強くない。

【スキッラ】ポンポニウス・ウルティカの愛人。ジャジャ馬とのうわさ。

【スタティウス】水道局のおエライさん。えらいお役人らしく、無能。

【スタティリア】アルミニウスの妻。ガイアの父の妹。

【スタティリア・パウラ】ラエリウス・ヌメンティヌスの妻。最近亡くなった。夫婦で執り行う行事も多いのでラエリウスはユピテル神官の座を降りることになった。

【ステルティウス】バエティカの馬車業者。ローマ軍出身。メカ好きの変人(とファルコは思った)。

【ストリンギー】フローラの店にいる猫。ファルコとは敵対関係にありフーッとうなり合う仲。

【スパンキー】ルキウス・アナエウス・マクシムス・プリムスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【すべての道はローマに通ず】ローマ軍の得意は土木工事。軍団をスムーズに欧州中に向かわせることができるように広い道と都市の元になる砦を作りながら進軍した。結果的にすべての道はローマに通じることになったが元々はローマからならどこにでも行くことができたというべきか。

【スマラクトゥス】レニアと結婚した男。婚礼の松明で初夜の床に火をつけて火傷したバカ。

【セディナ】ペトロの叔母。

【セリア】本名かどうかはわからないが、便宜上この名前で通す。ローマで起こった殺人事件の最有力容疑者の踊り子。プロの殺し屋だとファルコは考えている。

【セルギウス】警備隊第四コホルス唯一の強面でハンサムで巨体の鞭男の懲罰係。こいつには神経がないというのがファルコの持論。切断され黒ずんだ腕を見ても平然としている。

【総督】バエティカ属州総督。名前は出てこなかったように思う。ウェスパシアヌスの腹心だが役目がらバエティカ社会に取り込まれてしまっている。

【ソシア】ヘレナの従妹。16歳。きれいで明るい娘。

【ソフローナ】オルガンひきの娘。美人で腕はいいが軽薄なところがある。ファルコはタレイアの依頼で彼女を探す旅に出たことがある(そんな記憶がそこはかとなくある)。

【タレイア】怒らせてはいけない女。大競技場(キルクス・マクシムス)でたいていは蛇を相手に仕事をしている。ヘレナと仲がいいファルコの友だち(ファルコはびくびくしている)。

【沈黙の船主】ファルコたちご一行を格安料金でアフリカに連れていってくれたカルタゴ人。片道を空で運航していたのをいぶかしく思ったファルコは、帰りにはよっぽど実入りのいい荷を運ぶのだろうと想像する。

【ディオメデス】クリューシップスの離婚した前妻リュサと一緒に暮らしているバカ(かもしれない)息子。

【ティトゥス・カエサル】ウェスパシアヌスの長男。次期皇帝。ヘレナにちょっかいを出すファルコの恋がたき。それなりにファルコのことを認めてはいるようだがどこか出張先で死んでもかまわないとも思っているようだ。せっかちで「期限はおととい」というタイプ。

【ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス】バエティカの新任財務官。クインクティウス・アトラクトゥスの息子。ハンサムで魅力的な青年。ゆえにヘレナは信用できないと思っている。中身は空っぽなのに確実に成功者になることが保証されている。オプタトゥスはライバル心を燃やしている。友人を平気で非難し、すべて金に換算する人格。醒めた皮肉屋で思ったほど頭は悪くないかもしれない。総督閣下には好かれてはいないようだ。役所の連中は「偽善的な役立たず」だと考えている。見かけにだまされていない人にはすこぶる評判が悪い。ちょっぴり黒い過去がある。

【デキムス・カミルス・ウエルス】→カミルス・ウエルス

【テルチュラ】ガッラとロリウスの子。

【テレンティア・パウラ】元ウェスタの巫女。30年勤め上げた後即結婚して周囲を驚かせた。ラエリウス・スカウルスの叔母。ヘレナの祖母の知人。

【トゥリウス】ティベリウス・トゥリウス。クリューシップスが本を出していた著述家。ユートピア論を書こうとしているが現在体調不良。とっても派手ないでたちをしている。

【トゥリニウス】ヘンなヤツ。

【戸口事務所】戸籍課のようなお役所らしい。

【ドティ】ルキウス・アナエウス・マクシムス・アエリウスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【ドミティアヌス】ウェスパシアヌスの下の息子。ファルコは少々恨みを抱いている。

【友達】ローマの住人には例外なく自分より刺激的な生活を送っている友達がいるが誰もその友達を見たことがない。

【トリポリタニア】アフリカ北部にあるローマの属州。独立心旺盛な生意気な地域。特に重要なのはサブラタ、オエア、レプキス・マグナの三都市。

【奴隷】奴隷といっても今で言えばサラリーマンみたいなもんで、けっこう重要な地位にはつける(まあ、サラリーマンは、考えてみれば奴隷ですわな)。解放奴隷になって市民権と選挙権を得ることができる道もあったらしい。この当時のローマはかなりの部分、すぐれた奴隷たちが運営していたようだ。えらい人たちの秘書や家庭教師くらいまでは普通にやっていたらしい。

【ヌックス】ファルコとヘレナのもじゃもじゃのみすぼらしい愛犬。散歩に連れて行って道に迷って戻ってこれなくなったらいいがとファルコは考えている。どうやら雌犬らしい。

【ネロ】有名な暴君。最初はいい皇帝になれそうだったがどこかでヘンな扉を開いたみたいだ。塩野七生さんの「ローマ人の物語」によると、金遣いは荒かったが民衆にはけっこう受けてたみたいなフシもある。ファルコの物語が始まった時点ではもうこの世に存在していない。国庫を空にしたこの皇帝の尻ぬぐいのためにウェスパシアヌスは苦労している。

【ノトクレプテス】ファルコとペトロが利用しているでっぷり肥えた銀行商。本名は違うがペトロがつけたこのあだ名(盗むとかロクデナシとかいう意味)の方が一般に流布してしまっている。

【ノルバヌス】バエティカの荷船業者らしい。アエリアヌスによると交渉人でガリア人(今で言うならフランス人か?)らしい。誰もがこいつを嫌っているらしい。ファルコと気が合うかもしれない。でもなかなか出会えず探しまくるファルコ。

【バエティカ】ヒスパニアの中の地名のようだ。オリーブ油が名産?

【バエティカ・オリーブ油生産者協会】金持ちの仲良しクラブ。名称は破壊防止法ないしは共謀罪回避のためのカモフラージュ?出てくる料理はそれらしくヒスパニア系。ポンペイウス家支援やヒスパニア貿易促進が目的ではないらしい。出世するのがめんどくさくなるような体験をファルコにさせてくれた。

【パクウィウス】クリューシップスが本を出していた著述家。別名スクルータトル。風刺作家。ヘレナとマイアをうんざりさせた話好き。

【パッスス】ペトロがよそから引き抜いてきた(のかもしれない)部下。

【パラティヌス丘】神殿と王宮のある地域。

【バルビナ・ミルウィア】→ミルウィア

【バルビヌス・ピウス】暗黒街のボス。ぺテロが追っていた。妻はフラシッダ。娘はミルウィア。

【ハンノバルス】トリポリタニアの大物興行師。カリオプスとサトゥルニヌスあたりでは歯が立たない男らしい。税金対策などで不正なことをまったくしておらず、ファルコの国勢調査査察官としての仕事でのチェックでもなんら問題がなかった。

【ピサルクス】海運業者。最近船の事故で損害を受けたらしい。

【ヒスパリス】バエティカの街のひとつらしい。ヘレナんちの農園からはちと遠い。夏至の頃の日差しの強烈さはローマ帝国一。

【ピロメルス】ピサルクスのいちばん下の息子で作家志望。今はポピーナで給仕をしている。

【ファビウス】カンパニアで農園をやってる母方の叔父。人を怒らせてはくどくど謝ること以外何もしない男。ユニウス叔父とは宿敵どうし。

【ファミア】マイアの夫。競技用二輪戦車の緑チーム厩舎で獣医をしている。常に酔っぱらっているダメ男。家族の中ではいちばんまともな妹のマイアの唯一の失敗がファミアと結婚したことだとファルコは思っている。カルタゴ嫌い。

【ファルコ】主人公。マルクス・ディディウス・ファルコ。探偵さ。皮肉っぽいもの言いをし他人を不愉快にさせる名人で、かかわった人間はだいたいこの男を嫌う。すべてが二流の男だが恋人だけは一流。戦闘力は並みの男よりはいくらか強いという程度なので暴力沙汰ではそれなりに危機に陥る。このお話はもともとは老人となったファルコが若い頃を思い出しているというような設定となっていたが老ファルコがどんな状態かは不明。意外に脚本家の才能がある。詩も書いていて自作の朗読会を開くのが夢だが彼の詩を読んだことのある者はそれを止めたがる。乗馬は苦手。英雄だった兄にコンプレックスを抱いていたことがあった。

【フェレット】ルキウス・アナエウス・マクシムス・ノウァトゥスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【ブクスス】カリオプスのとこで働くライオンの飼育係。

【フスクルス】ペトロの副官。ティベリウス・フスクルス。なかなか優れた警官。

【フラシッダ】コルネラ・フラシッダ。暗黒街のボスの未亡人。したたかな女。自分に盾つく相手を消すのが趣味。ミルウィアの母。

【プブリウス】ヘレナの叔父。ファルコにとっては忘れられない死に方をする。

【プブリウス・ラエリウス・ヌメンティヌス】ガイアの祖父。最近ユピテル神官を退官した。

【プランサー】ファルコがアナエウスからもらった老いぼれ馬。名前は俊足の意味だが本人は植物学者になりたかったのだろうとファルコは思った。

【ブリキウス】アトリウムの書記。シルウィウスと愛人関係らしい。

【ブリタニア】今のイギリス。ファルコは鉛鉱山の奴隷として厳しい仕事をさせられたことがトラウマになっている。

【フローラ】ファルコの父親の愛人。ローマ一まずいシチューを出す居酒屋をやっている。

【フロリウス】ミルウィアの夫。暗黒街のボスの跡目を継いだらしいが妻の母フラシッダとうまくいっていないもよう。

【フロンティヌス】セクストゥス・ユリウス・フロンティヌス。著名な政治家。どころか、もと執政官(大統領や総理大臣みたいなもの)。43~44歳。有能で精力的で誠実(やさしいという意味ではない)な一流の男。

【ペトロニウス・ロングス】愛称ペトロ。ファルコの親友。家族ぐるみのつきあい。ファルコにとって他のだれも信用できなくともヘレナとこの男だけは信用に足る。性格のいい大男。第13地区警備隊長さん。仕事ぶりはファルコの友人としては不思議なことにとても誠実。でも内輪では何か悪いことがあるとファルコのせいでなければペトロの、ぺテロのせいでないときはファルコの、あるいはその両方のせいだと思われている。

【ペトロニッラ】ペトロの娘。水路の連続殺人時点で7歳。

【ペレッラ】オリーブ油生産者協会の催しの常連ダンサー。だが…。→セリア

【ヘルウァ】奴隷。オリーブ油生産者協会の饗宴を取り仕切った。東洋系で言われたことをすべて間違えて取るように見える人物。ひどい近眼だったらしい。

【ペルティナクス】ヘレナの元夫。家柄容貌ともに非のうちどころなし。でもヘレナには好きになれなかったので離婚届を出して戻ってきてしまった。ヘレナの叔父による縁談だった。

【ヘレナ・ユスティナ】ファルコの恋人。当然ヒロイン。元老院議員の娘なのでファルコとは身分がちがうのでこのままでは結婚できず、ファルコが出世したい(あるいは金が欲しい)と思う原因となっている。頭が良く親切で気の強い女性。ファルコとの恋はかなりこの人を苦しめている。ファルコと出会う以前に不幸な結婚をしたことがある。男運は良くない?ハンサムな男が嫌いで、ファルコは自分の場合は例外だったのだと考えている。探偵の相棒として有能だが女性なのであまり活動はできずプロファイリングがけっこう得意。

【ポエベ】ファルコの大叔母。カンパニアで農園をやってる。

【ボス】借金取り立て業をやってる男。怪力な巨人でぜったいに敵にまわしたくはない。

【ボラヌス】スタティウスの助手。無能な上司を持つ者らしく、仕事のできるきっちりした男。

【ポンポニウス・ウルティカ】→ウルティカ

【マイア】ファルコの利口な妹。ヘレナの仲良し。なぜかファルコのことをおめでたい世間知らずだと思いこんでいて心配している。夫はファミア。

【祭りの土産】ロリウスたち船頭の間でそう呼ばれている代物。じつにイヤ~な物体。

【マリウス】マイアとファミアの子。

【マリナ】マルクス・ディディウス・フェストゥスの恋人?

【マルクス・ディディウス・ファウォニウス】ファルコの父だが母さんとは別居中。ファルコやマイアは半ば憎んでいる。古美術商として成功しておりアテナイ黒絵式陶器の贋物の販売実績ではイタリアでもトップ。父の影響か、ファルコも美術品をみる目はある。

【マルクス・ディディウス・フェストゥス】ファルコの亡くなった兄にしてローマ軍の英雄(戦死)。

【マルクス・バエビウス】ユニアの息子。

【マルクス・ルベラ】第四コホルス(警備隊)の司令官。それほどシャープではないが、それでもファルコはこの男を見くびったりはしないように注意している。

【間違い】密偵の世界では日常的に遭遇する危険だとか。

【マルキナ】マリナの子。父親は彼女のことを知らずに死んでしまった。マリナが育てることを拒否しているのでファルコがバックアップしているがマリナといっしょには暮らしている。自堕落名母親のもとでいい子に育っている。

【マルマリデス】ステルティウスのところで働いている解放奴隷。楽しそうに仕事をしている細い男。

【ミコ】ファルコの亡くなった姉ウィクトリナの夫。漆喰職人。

【密偵】と書くとなんだか隠密みたいだが、まあ個人営業の探偵みたいなもんだと考えたらいいのでしょう。もちろんスパイ業も業務範囲のひとつ。でもファルコは、目立ちすぎるし、調査はともかく、スパイには向かんと思う。いったん仕事に入るとだれも信用できない(もちろん、だれも信用してくれない)。依頼者すらも。

【密偵と警備隊長】狭義にはファルコとペトロ。密偵は複数の推理を同時に処理できるが警備隊長はひとつの推理しか処理できないのでそれが行き詰まると途方に暮れてしまう。

【ミュッラ】ハンノバルスの妹。堂々とした中年女。

【ミルウィア】バルビナ・ミルウィア。暗黒街のボスとフラシッダの間にできた娘。20歳そこそこ。すごい美女らしい。一見、思わずかばいたくなる令嬢ふう。

【メルディナ】ラエリウス・スカウルスといっしょにカンパニアの農園で暮らしている魅力的な女。

【モムス】奴隷監督官。ファルコとはそれなりに親しいらしい。どのていど親しいかといえば、まあ、ファルコを殺せと命令されたら特に悩みもせず殺せる程度の親しさだろうと思われる。

【ユスティヌス】ヘレナの弟。女優の尻を追いかけることを覚えた。兄よりはマシな人間とファルコは思っている。

【ユニア】うぬぼれ屋の四姉。

【ユニウス】母方の叔父。カンパニアで農園をやってる。ファルコをして変わり者と言わせる。地主の妻との関係を清算した後梁にぶらさがって自殺しようとしたが梁がおっこちて失敗。後に家を離れていた宿敵のファビウス叔父が戻って衝突、今度はユニウスが家を出た。

【ユニッラ・タキタ】ファルコの母。大勢の子どもを育ててきた肝ったま母さん。

【ユピテル】神様。ユピテル神官はたくさんのタブーに縛られている。

【ユリア・ユスタ】ヘレナの母でヘレナより辛辣な皮肉屋。

【ユリア・ユニッラ・ラエイタナ】ファルコの娘。最初の子。ファルコが自分の手で取り上げた。両方の祖母の名前をもらった。ラエイタナは生まれた土地。葡萄酒の名前として知られているらしい。

【ユリウス・フロンティヌス】→フロンティヌス

【ヨセフス】公認伝記作家としてウェスパシアヌスにとりついている。粉飾版公式フラウィウス史を書くことになっているらしい。

【ラウルス】カリオプスのとこの嫌われ者の飼育員。どうやらワニの腹の中に消えたらしい。

【ラエタ】クラウディウス・ラエタ。皇帝官房長。解放奴隷の頂点にいる。クインクティウスとはあまり仲は良くないらしい。アナクリテスともあまり仲が良くなさそうなのはファルコにとっては少し味方に近い(かもしれない)。でも敵の敵は、やっぱり敵かもしれない(ファルコにとってはその可能性の方が強い)。味方は一種類しかいないが敵は何種類もいるから。

【ラエリウス・スカウルス】ガイアの父。今は妻とは別居し、メルディナといっしょにカンパニアの農園で暮らしている。

【ラリウス】ガッラとロリウスの子。

【リキニウス・ルフィウス】バエティカの大地主らしい。オプタトゥスはこの者を信用できると言った。孫はコンスタンスとクラウディア・ルフィーナ。

【リュサ】クリューシップスの前妻。食えない女。

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・アエリウス】→ドティ

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・ノウァトゥス】→フェレット

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・プリムス】→スパンキー

【ルクリオ】銀行家クリューシップスの代理人。あまり付き合いたくなるタイプではないらしい。

【ルティリウス・ガッリクス】トリポリタニアの土地問題で苦労している実直で有能な行政官。

【ルベラ】警備隊の司令長官。

【ルフィウス家】今のトップはリキニウス。生粋のヒスパニア人の家系。

【ルメックス】レオニダスを殺したというウワサ。「獅子の目覚め」時点で最も人気のある剣闘士。サトゥルニヌスのとこに所属。ファルコとアナクリテス以外のローマ人は誰でも知っていた。

【レオニダス】剣闘士と戦ったりするために育てられた若いライオン。ファルコが捕まえた連続殺人犯人を処刑することになっている。

【レニア】洗濯屋の女主人。ファルコの前に住んでいたボロアパートの大家さん。最近スマラクトゥスという男と結婚した。イメージとしてはTVドラマ「トリック」の大家さん。

【ローマ】ファルコの時代は古代ローマ。当時のヨーロッパをほぼ統一支配していた。支配される前は抵抗し戦争したが後にはローマに支配されたことがステータスになった。イギリスなんかは支配されるのが遅れたのでいまだに田舎扱いされているらしい?得意技は土木工事。だからすべての道はローマに通じていたし、水道もあるし、戦争もまずしっかりした砦を作ってからでそのまま後に有名な都市になっているところも多い。ローマは地形的にはいくつかの丘で構成されていたと思う。アウェンティヌス丘、カピトリヌス丘、ピンキアヌス丘、クィリナーレ丘、ビミナーレ丘、エスクィリヌス丘、パラティヌス丘、カエリウス丘。参考資料として塩野七生さんの「ローマ人の物語」の少なくともウェスパシアヌス一族が出るところまでは読んでおくと、このファルコの物語はとても楽しくなります。

【ロムルス】ローマの話をするときはこの人から始めなければならない。伝説ではマルスとレア=シルウィアの間に生まれた双子の一人。ティベリス川に捨てられるが狼に育てられその地でローマを建国し双子の弟レームスは殺す。後に神格化されてクィリヌス神となる。

【ロリウス】ガッラの夫。給水船の船頭。怠け者でファルコの義兄弟の中でも最低な人間にして二番目に嫌いな男。醜男なのになぜか女に手が早く(モテる)、しょっちゅう夫婦喧嘩している。


ギャラリーフェイク(30)稚児迷走 [読書・鑑賞]

『ギャラリーフェイク(30)稚児迷走』細野不二彦…小学館ビッグコミックス(2004年06月・505円)

≪はてな年間100冊読書クラブ≫

サラの企画した「世界の美男子(イケメン)展」。稚児に選ばれた少年はちょっと弱虫。保存運動がある名建築の小学校校舎。量販店の青年には憧れの女性がいて。人形を抱えた少女。鳥籠を飾っている売春宿の思い出。サラを好きになったアリくんは。中国の美術館設立に尽力した男は。

ギャラリーフェイク 30 ←bk1へ

ギャラリーフェイクに関するフェイクなリストを下に置きます。

【この話は…】フジタのギャラリーといっしょで、虚実ないまぜた美術の世界を描く。

【相川欣也】モモ子さんに惚れてるキャバクラの使用人。けっこうすご腕の鍵師らしい。

【青山新ノ輔】渋谷の骨董商。TV番組の「ズバズバ家宝鑑定局」に出ている人気者。中島先生が原型か?

【青沼】アンティーク腕時計のコレクターであるバスの運転手。

【青沼友美】青沼の娘。フジタにあこがれている。もうすぐ高校受験。

【アギラル】メキシコの富豪。水晶ドクロの持ち主。

【アジス・アサド】イラクの警官。かつて江波教授のもとでフジタたちとともに遺跡を発掘していた。

【アステカ文明】14世紀から16世紀にかけてメキシコ中央高原に栄えたインディオの文明。(6巻p.28より)

【アダムス】映画のプロデューサー。大コケした。

【アドルフ・ヒトラー】エゴン・シーレが美術学校に合格したその試験に不合格だった凡庸な画家。のちにドイツの独裁者となる。

【アユタヤ】タイで14~18世紀に栄えた古都。

【アルマス】ネアンデールタール人の生き残りと言われている。コーカサスで接触談がある。

【アリ】P国から日本に来た青年。敬虔なイスラーム教の信者。サラのことを好きになった。ちなみにサラのQ国は隣国でP国はQ国に攻め込んだことがある。

【アリス&ルイス・コッホコレクション】アンティーク指輪の世界的コレクション。コッホはドイツの老舗宝石店ロベルト・コッホ社の創始者。

【アンソニー・カーティス】21世紀オックス社社員。フジタをカイザーのところに案内する。

【アンナ】ハンスの恋人。

【飯田豊和】ノンフィクションライター。

【漁火亭】フジタいきつけの居酒屋。悪ガキがいる。

【石津真理絵】ピーリングの技術者。

【イタチの辰蔵】美術品専門の窃盗犯。目利き。

【伊藤若冲】1716~1800。江戸中期の画家。ニワトリなんかで有名。いまや大人気画家。

【犬塚墨堂】著名な陶芸家。書にも一家言持っていた。現在は老人性痴呆症。ある重要キャラの実の父親。

【猪俣】発掘品の捏造をして考古学界から追放された発掘家。作者はこういう人間的な弱さを感じさせる人物にシンパシイを感じるようだ。ぼくも、自分の中にある弱さに気づいているから同じ立場ならやっちゃいそうだなとも思え、シンパシイを覚えたりする。

【インディアン・ジュエリー】北米大陸南西部のネイティブアメリカンがうみだしたジュエリーでトルコ石と銀を組み合わせて作る。

【ウィークエンド・フリーマーケット】ニューヨークの週末に開かれるフリマ。入場料1ドル払うと手のひらにスタンプを押してくれて、何度でも出入りできる。

【ウェグナー】ハンス・J・ウェグナー。デンマークの家具作家。彼の作った椅子は「椅子の中の椅子」と呼ばれる。

【魚住】美浜の元手下。

【老齢(うば)の桜】毎年花をつけるわけではない。

【裏ロム師】パチンコのギャンブル性を高めるために改造ROMを作る連中。違法。

【運慶、快慶】東大寺の仁王像を作った仏師。

【永仁の壺】加藤唐九郎が作ったとされる重文にまで指定された贋作。

【エカテリーナ・コラシニコワ】「エルミタージュの女帝」と呼ばれる辣腕学芸部長。

【エキスパート】オークション会社の営業員みたいなもの。価値のある品を集めてくるのが重要な仕事。

【絵金祭り】高知の赤岡町で催される。幕末の絵師弘瀬金蔵、通称絵金の屏風絵を町の通りに展示しろうそくの灯で見る。場所はどこかは知らなかったけど写真で見たことがある。暗くてハデで幻想的で、一度実物を見てみたいもの。

【エゴン・シーレ】ウィーンの画壇をゆるがした夭折の画家。以前、奈良やったかなあ、展覧会が開かれたとき見に行ったけどすごい疲れた。緊張を強いる絵やね、あれは。

【江副ルミ】売れっ子モデル。モデルへの道を作ったのはフジタ。

【エドワード・ホッパー】19世紀のNYに生まれ1967年死去したアメリカの有名画家。街角の酒場を描いた「深夜の人々(ナイトウォーカー)」が有名。

【江波教授】イラクの遺跡を発掘調査していたが謎の死をとげる。広島カープのファンでいつもカープの野球帽をかぶっておりカープの話をしはじめると止まらない。考古学者としては天才。頭髪の薄さがコンプレックス。

【エボラ出血熱】致死率90%に達する恐ろしい伝染病。これまで人間にとっては森林の奥に潜んでいたが乱開発により表に現れてくるようになったとも言われている。

【エミル・パウケル】オリエント急行でのオークションに参加した謎の乗客。

【エリカ】ドンくさい介護士。

【エリザベータ・デル・ジョコンダ】自称フジタの隠し子。母を亡くしフジタを頼って日本に来た。サラのホテルに同居中。愛称リザ。歌はうまい。

【L・ドナーティ】日本の「バカ女」(フジタ談)たちに人気絶大のブランド。

【エルミタージュ美術館】ロマノフ家の財宝やロシアの豪商たちが買い集めた美術品270万点を所持する巨大な美術館。美術愛好家なら必ず行きたいとこ。

【エルドラド】南米に眠る伝説の黄金郷。

【大沢ちえり】ツアーコンダクター。海外の骨董オークションの案内したりした。身勝手な客たちに大苦労。

【オーパーツ】そこにあるはずのない謎の出土品。

【お嬢様学校の文化祭のバザー】何も知らないお嬢様たちが家から持ち出して来る上等な品が安く買える穴場。

【オットー伯爵】エゴン・シーレのコレクター。

【小仁多太】高校時代いじめられっこで、フジタのもとにお金になりそうな仁王像を持ってくる。今の商売は…名前でわかるかな。

【オリエント急行】過去に一度だけ本当に殺人事件が発生した(とこのコミックスではなっている)。

【オリバー・レノックス】ボストンの画商でうさんくさいヤツらしい。

【カール】ハールマン教授の助手。

【カイザー】毒舌で知られているアマチュア映画評論家だが米国映画界に君臨している?ネットで批評をしているらしい。トレーラーハウスで暮らす太っちょの人形コレクター。

【ガウディ】スペインの天才建築家。

【柿右衛門】江戸時代に有田で生まれたカラフルな磁器の総称。

【額縁】洋画の額縁は時代、様式の違いがあってけっこう複雑で奥が深いらしい。

【額面落ち】金額が印刷されていない切手のミスプリ。

【カスタムナイフ】職人が手作りするナイフ。

【仮想美術館】ネットでつながってパソコンで絵が見られる美術館などのサービス。

【カッパドキア】トルコの奇岩がたくさんある地域で迫害を逃れてきたキリスト教徒の地下都市が発見された。

【加藤唐九郎】一流の陶芸家。「永仁の壺」事件の贋作でも有名。だけどことに名前に傷はつかなかったように思える。

【カナン・ファウンデーション(基金)】ナチスの美術品を調査している。

【蟹の盃】江戸時代の大名や商人に大人気の金属製で横に歩くからくり。フジタが手に入れたものは、オプションでこれを手にした者は心臓が悪くなるという因縁つき。

【カポネのランプ】アル・カポネが死ぬときに病床にあった。隠し財産の在処を示しているかもしれない。

【亀ケ岡】発掘調査に命をかけた男。フジタにあるモノの復元を依頼する。

【加茂水仙】茶人。三田村小夜子の古美術の師匠でもある。最初はフジタをこらしめるために登場するが、けっこうウマが合う。

【鴨田晴彦】人気お天気キャスター。妙に羽振りがいい。

【カヨ】矢野の元恋人。

【哥窯】宗を代表する六つの窯のひとつ。ほかには定窯(ていよう)、汝窯(じょよう)、官窯(かんよう)、釣窯(きんよう)、龍泉窯。

【カラーセラピー】色による人体への影響を考慮し、健康を増進させるという説。

【カルロス】裏世界のブローカー。美術品盗賊団のボスでもある。

【皮鯨】唐津のひとつ。器の口縁の鉄釉を鯨の皮に、器自体の色を鯨の身の色に見立てた。皮鯨のぐい呑みは酒のみあこがれの的。

【川口京介】ベトナム戦争を撮影した戦争カメラマン。行方不明。

【瓦刑事】美浜を追っている。

【神田神保町】いわずとしれた世界最大の古本屋街。140もの店があるという。ぼくも東京にいた頃、毎日のように行ってたなあ。

【キクシマ】オートクチュールの国内大手。オバサン向けで先は見えている。春奴の実家。

【北小路】作家。ときどきカンヅメでサラの住んでいるホテル・ニュートントーキョーにやってくる。

【北白川隆一】大東亜生命株式会社総務部部長付。要するに窓際族のさえないじいさん。しかし美術好きの前社長といっしょに美術品のコレクションをしていた目利き。6巻で企業の名品展の企画にかり出され、三田村館長を煙に巻きフジタと関わった。クリムトが好き。

【木戸】腕利きのニンベン師。完全なものが作れすぎてヤル気を失いつつある。今はイメクラ経営者。自身は婦警プレイが好き。

【ギャラリー・フェイク】藤田が営んでいる画廊。裏で何をやっていることやら。それにしても、港の倉庫にあるみたいだがいいのかなあ、潮に近い場所で。

【キャリーバー20】ミネルバ社キャリーバー20。青沼の愛用クロノグラフ。ストップウォッチ機能がついていて正確。ミネルバ社は腕時計のムーブメントの専門メーカーで有名ブランドでも使われている。キャリバー20は自社名で出されたもの。

【キュー植物園】ダーウィンの植物標本を保管している。

【ギュンター・ブーフハイム】旧東ドイツの無名画家。ある人物とそっくりの風景画を描く。

【行基】貴族のためのものだった仏教を庶民レベルの信仰まで広めた人。

【玉(ぎょく)】中国で6000年にもわたり尊ばれてきた石。角閃石と輝石を加工した工芸品。

【清四郎】亮太のベイファイターでのライバル。

【ギル・ベイカー】世界的大富豪で病床の母親のために「窓の絵」を探している。マルチソフト社の会長。モデルというわけでもないが、ビル・ゲイツが原型なのでしょう。

【金唐紙(きんからかみ)】欧州の王侯貴族の壁を飾る革をプレスして彩色した金唐革の革を日本人が和紙に変えたもの。

【金融絵画】銀行に差し押さえられた絵画。バブル期に日本人が買いあさったものが多く存在する。

【ぐい呑み】手のひらに乗るくらいの小さな器で酒を注ぐといい感じ。

【工藤由紀絵】サラの企画した大人気展示会「世界の美男子(イケメン)展」でカラバッジョの「若者たち」の合奏を欲しがった女性なのだが…。

【国光】短刀(日本刀)の名手。西洋のナイフと異なり刃そのものの美しさを追求した。

【組香勝負】何種類かの香を組み合わせたものを当てる勝負。

【クリムト】有名画家。

【ゲスト・リレーション】ホテルの宿泊客の要望を聞き対応する役職。最近よく聞くコンシェルジュってやつ。

【ケント・フォレスト】鉄道評論家にして鉄道グッズコレクター。何かの目的を抱いてオリエント急行でのオークションに参加した。

【黒沢辰之】木工の人間国宝だった。椅子を作るために保護区域のスギを無断で伐採したらしい。

【携帯電話】湿度の利器。

【古伊万里】なぜかアフリカにあった。

【小梅おばさん】フジタのいるアパートの住人(管理人ではないと思うが)。息子は超ゴージャスな相田病院の院長。

【小金沢リョウ】元イラストレーターで今は売れてるマルチタレント。

【ゴーギャン】タヒチをモチーフに数々の絵を描いた有名な画家。タヒチに彼の絵は一枚もない。

【古裂(こぎれ)】古くなった和服をバラしたもの。昔の人はそれを再利用していた。

【コスコフ】ソ連軍の兵士だったが、いまはなぜかムスリム。

【五爪の龍】皇帝だけしか使えなかった紋。

【古地図】王侯貴族のもの?

【骨董屋】《骨董屋っていうのはな、客が一人でも食っていけるものさ。金払いのいい客さえつかんでいればな。》(16巻p.161)

【コパロアーニ】グルジアのある村の村長。チクワーゼ一家と村長選の最中。

【佐江木普三】巨匠。

【佐伯祐三】若くしてなくなった洋画家。パリを描いた。1898~1928。

【嵯峨ひとみ】元は京都の老舗菓子屋嵯峨屋だった家の娘。今は床屋。ジャジャ馬でいつも新太郎を守っている。和菓子屋の娘のわりにジャンクフードばかり食べている。

【ザグ】コパロアーニのとこで使っている男。人種が違うようだ。

【桜木】桜花興業(ヤクザ)の女会長。アール・ヌーヴォーの作品に入れ込んでいる。すんごい入れ墨を彫っている。

【サグラダ=ファミリア教会】ガウディ設計の建築物。バルセロナの象徴。完成しない(でほしい)作品。

【ザナバザル】モンゴルの僧。色っぽい仏像を作った。彼の作品はいずれも国宝級。

【佐野乾山】乾山が栃木の佐野に一時住んでいたという言い伝えと、発見された200点におよぶ作品の真贋をめぐる大騒動が巻き起こり、やがてうやむやのうち業界のタブーとなった。

【サパタ】メキシコ・マフィアのボス。フジタにうらみがある?

【サラ=ハリファ】ヒロイン(でしょう)。中東のさる国の元王女。ある事件をきっかけにフジタに惹かれギャラリー・フェイクで働くことになった。彼女の恋は実るのか?現実離れしているほどの超大金持ちでホテル・ニュートントーキョーのエグゼクティブ・フロアの1524号室で暮らしている。

【三条公彦】テレビでおなじみのコメンテーター。著書多数。贋作や二流品を愛す。《一級品の放漫より二級品の安らぎ!》。財界四天王と呼ばれた三条公秀の息子。

【ジェイド】フェイツイの店。

【ジェームス・ハウザー】インディアン・ジュエリーの商売をしようとニューメキシコに来た男。フジタに借金があるらしくネチっこい取り立てに悩まされている。兄は先祖伝来のジュエリーを作り続けるガンコ職人。

【ジェラルド】リザのマンティーニャ音楽院初等科での同級生。悩みがある。

【宍戸文夫】元動物園の飼育員で定年退職後美術館でボランティアを始めた。

【死者の日】メキシコの祝祭日。お盆のようなもの?

【地震観音】地震予知をした観音。

【地蔵大作】一流料亭「望月」の主。人を引きつけるカリスマ。自身には鑑定眼はないが、鑑定眼のある多くの知人を持つ。フジタの才能を高く買っており、裏の仕事ではなく陽の光のあたる場所で活躍してもらいたいと思っているが、フジタにとっては大きなお世話で、逃げ回っている。どちらかといえばフジタが押され気味の戦いになっている。

【始祖鳥】1860年ドイツのゾルンホーフェンで化石が出土される。化石標本七体のうち三体目のものは盗難にあい行方不明。

【ジッポー】アメリカ製の鉄でできた無骨なライター。愛好家多数。たばこすいならひとつは持っている、かもね。

【地見】船村元太郎の弟子だが佐伯祐三の絵の鑑定のとき船村の判断に異をとなえた。

【ジャンヌ・ダルク】いわずと知れたオルレアンの乙女。英仏の戦争で祖国フランスのために戦った少女。

【ジャン=ポール=香本】調香師。世界に20人くらいしかいないとされる「鼻(ネ)」の一人。

【醤油】フジタはさまざまな味付けの醤油を金魚に詰めて外国に持って行ってるらしい。中身はさしみジョーユ、ワサビジョーユ、ぽんずジョーユ、おろしジョーユ、みそだれ、ゴマだれ、etc...

【ショーン】ぶったくりショーン。大女。カポネのランプを探している。ラモスの…

【ジョコンダ】ジョコンダ夫人はモナ・リザの有力なモデル候補。

【ジョゼップ=マリア・ジュジョール】ガウディと同時代の建築家。協力者でもあった。ガウディ作品の色彩面担当?

【白木みづほ】石津真理絵の妹。

【ジル・ド・レエ】ジャンヌ・ダルクの同志の一人。その後の猟奇的な趣味により「青髭」として有名。

【シルビア・マルソー】サザビーズの営業部員。オリエント急行を借りきったオークションの企画を立てる。8年前エキスパートとしてのデビュー企画をフジタに酷評され見返してやりたいと思っていた。

【新太郎】京都の老舗旅館つづれ屋の跡取り息子。いじめられっ子だが怖すぎたあげくジャングルジムの上で眠ってしまうような少年。いつも嵯峨ひとみに守ってもらっている。

【シンハ】インドのえらそーな坊さん。

【水晶ドクロ】超有名なオーパーツ。

【スワン】ヨコハマの骨董店でいぢわるな婆さんがひとりで切り盛りしている。

【関根潤】宇宙飛行士。フジタとは美大の同期。

【瀬古】セドリ師。フジタに落丁のある本を売りつけた。

【セドリ師】店舗を持たず全国から掘り出し物を買い集め高く売って儲ける古本屋。

【泉岳寺るみ】

【千手堂】会員制のお高くとまった時計屋さん。自分の手作り時計を一本300万円で露天で売り、買ってくれた人だけが会員になれる。これじゃ商売にならないって。僕の時計もクオーツではなくゼンマイ式です。

【千利休】茶人。茶の聖典「茶経」を書いた陸羽と名前の音が似ている。

【副島種臣】幕末の志士で明治になってからは郵政大臣や外務大臣を歴任した。切手にもなった人らしい。フジタはこの人の書を日本の歴史上の最高峰と言った。

【ターナー】ウィリアム・ターナー。1775~1851。日本でも人気の湿っぽい作風。ぼくも好きです。

【大ドイツ芸術展】ナチスは古典的な芸術を賛美した。

【大道寺寛】国立大手門美術館の館長。中国大文明美術館の設立に尽力した。

【頽廃芸術展】かつてナチスが当時の前衛芸術を「頽廃」の名のもとにさらしものにし処分した展覧会。

【伊達仁之助】S市の地元の名士だった遠山甚五郎をパトロンとしていた画家。少なくとも今は無名。

【高倉】こわもての警部補。ブリキのおもちゃ(ティン=トイ)好き。《コレクターって、どんなジャンルでも家族に理解されないんだよ~~~》

【田上】老人ホームにいる老人。いつもエリカさんに文句をたれている。

【高見沢ユカリ】漫画家の天王寺薫子のアシスタント。勉強家。じつは…

【滝川太郎】近代西洋絵画の鑑定家にして贋作家。

【タヒチ】南洋の楽園。ゴーギャンが暮らした。フランスにより近海で核実験がおこなわれた。

【たまえもん】家電大手の竜王電機が作ったネコ型ペットロボット。

【断簡】「鳥獣人物戯画」の失われたピース。4点は所在が判明している。

【チコ】タヒチの漁師の少年。神の根と呼ばれる場所に潜れる。最後にフジタに向かって「マウルール(ありがとう)」と言ったときの表情が印象的。

【チット】アユタヤの遺物をサルベージしている青年。マリという娘に惚れているらしい。

【地動儀】風水師の使う道具。一種の地震計らしい。

【千鳥香炉】脚がありそれより高い高台がありそっちの方が接地している香炉。

【知念護人】国宝Gメン。国宝に指定すればよいモノを自由に鑑賞できるようになるのでやってる美術品フェチ。

【チャーリー・ニコル】腕利きエキスパート。「後家殺しのチャーリー」と呼ばれている。女性のメーキャップが得意。サラにプロポーズする。

【茶経】お茶の博物学書にして聖典。陸羽という人が書いた。

【茶藝】台湾の茶道。

【ちゃぶ台】明治になってから発明された食卓。

【辻堂尚之】日本の絵画修復界の草分け。フジタと同じくポール・ベルナールに学んだいわば兄弟子に当たる。

【辻堂ルナ】フジタの手伝いをしたいとやってきた女性。ニューヨーク大学美術品修復科でスコセッシ教授に学んだと言っている。辻堂尚之の娘。なにか企んでいるようではあるが…。

【テイト・ギャラリー】ロンドンの美術館。ターナーのコレクションが目玉。

【ティンガティンガ】画家。動物たちを独特のフォルムと色彩で描きアフリカの大地と空を感じさせる。酔ったあげく暴走、射殺される。似たような絵を発達させている一派をティンガティンガ派と呼ぶ。

【TIN-TOY】ブリキのおもちゃ。

【テディベア】それっぽいクマのぬいぐるみはなんでもテディベア。ルーズベルト米大統領(愛称テディ)の逸話から名付けられた。ちなみにクマのプーさんもテディベアだったはず。

【テレサ・コンティ】L・ドナーティのローマ本店店長。

【天王寺薫子】有名な漫画家。サグラダ=ファミリア教会にヘドをぶちまけた。

【トヨタ2000GT】日本が誇る名車。1967年に377台のみ生産されたスポーツカー。

【鳥籠酒家】バードケージ・ホテル。東南アジアのとある国の売春宿。各部屋の窓に鳥籠が下げられている。

【鳥越実】茨海小学校校長。旧校舎保存運動に参加しろと突き上げられ困っている。

【鳥山】古書愛好家。山田休太郎『聖女淫楽』を探している。

【トレーディングカード】ひとつの世界観(ルール)に基づくカードゲームをするためのゲーム。人気ゲームのカードは高値で取り引きされることもある。

【トレジャーハンター・ジャンキー】宝探しの過程そのものが目的になった者。大きな発見をして大金を得てもすべて次の宝探しにつぎ込んでしまう。ラモスは自分をそれだと言う。吉岡助教授は自分を考古学中毒者と言う。皆それぞれ憑かれている。

【永嶋栄作】ツルカメというデパートを創業した成り上がりもの。骨董をたくさん集めている。

【長田ジョージ】自信過剰な美学生。三島額装のお嬢さんに惚れているらしい?

【中村館長】みはらし高原美術館の館長。東海製鉄のサラリーマンだったが飛ばされたらしい。「どんな場にあっても、仕事をする以上は一流の人とすべしッ!」というのがモットー。

【南雲圭介】鳥獣人物戯画の断簡を所持していると思われる南雲家の跡取り息子。受験生。じつはある人物の子どもかもしれない。

【沸(にえ)】日本刀の焼き入れ時に刀身に現れる荒い粒子のことらしい。

【ニコライ・カプスチン】もう一枚のモナ・リザを持っているかもしれない。エルミタージュ美術館のキュレーター。ロシア人なのにヒトラーの悲願だった、総統美術館を実現しようと考えている。

【ニコラ・ミコノス】海商王ヌオロ・ミコノスの孫(父が早世して養子としたので息子という形になっている)。絵の才能がある。病弱。

【掘り屋】昔の窯跡から陶器やカケラを掘り出す連中。盗掘の一種。ちょっと前に朝日新聞でこういう人たちを描いた小説があったかな。

【2000年問題】ノストラダムスの大予言よりは信憑性のあった予言。

【ヒュミドール】湿気に弱い葉巻を守るための密閉性の高い箱。J.F.ケネディのヒュミドールには6000万円の値がついた。

【人魚姫】アンデルセンの童話のヒロイン。人魚姫像は首を切り落とされそのオリジナルの首はいまだ見つかっていない。

【ニンベン師】いろんな書類、証明書の偽造をする職人たち。

【ネオナチ】かつてのナチスを賛美している一党。

【ハーラ・ハレド】バグダッド大学の美人考古学者。母ライラ・ハレドの遺志をついで研究している。また、江波教授の謎の死の真相を知りたいと考えている。

【ハールマン教授】古生物学者。

【パイプ】ゴッホもパイプ派だった。

【莫高窟】敦煌にある仏教美術の宝庫。砂漠の大画廊と呼ばれる。

【パサージュ】19世紀のパリで作られた街路と街路をつなぐガラス屋根の商店街(アーケード)。時が止まっている場所。

【ハジ】アフガン人。

【バスティアニーニ】あまりにデキが良すぎて、本人が贋作だと名乗り出ても信じてもらえなかった。

【長谷川平蔵】鬼平と呼ばれる火付盗賊改メ方のトップ。

【長谷万次】高利貸し「ミリオンローン」社長。抵当になった美術品をフジタに流している。フジタは「ハセマン社長」と呼んでいる。

【ハタ師】店を持たない骨董商。

【ハッピー・ミール・トーイ】ヘンな人形。マクドナルドなどのファーストフードの店が子供向けのセットメニューにつけているおまけの人形。大人のコレクターも多数。略称HMT。

【パパロッティ】世界4大テノールの一人。ある女の子の才能を見いだす。

【茨海小学校】明治40年ドイツの建築家の手になる名建築のひとつだが取り壊して美術館にしようという動きが出ており取り壊し反対運動が盛り上がっている。

【ハルス】17世紀オランダの肖像画家。庶民的な笑顔が特徴。

【ハルナ】初代ルナちゃん人形を抱えて田舎のボンネットバスでフジタと出会った少女。

【春奴】お手製の服を見てもらいたくていづみママのゲイバーで働いている。キクシマの次男。本名春雄。

【パンガ】西アフリカ、マリ、ブアブレ村の仮面彫りの弟子。自分の才能に絶望してパリに出た。

【ハンス=ポッセ】カナン・ファウンデーションの弁護士。その強引さから狼(ヴォルフ)と呼ばれている。

【半田】湯河原大学情報工学科教授。ギャラリーフェイクにたまに現れては真贋を判定して去っていく。

【バンチェンの壺】アユタヤの遺物。なんかすごいらしい。見つかっても国外持ち出し禁止の代物。

【ビアンキ】L・ドナーティの社長。バスティアニーニに魅入られている。

【ピーリング】肌の角質を酸性の薬品で溶かし新しい肌の新陳代謝をうながす。

【菱沼棋一郎】フジタがカニちらし弁当を無視してまで会いにいった男。フジタに裏の仕事のてほどきをした。

【美術骨董課】スコットランド・ヤードにある美術品盗難・詐欺事件を専門に扱う課。捜査能力高し。

【美の真の所有権】《あくまでその?美?のすべてを知る者だけにある!》(24巻)なかなか厳しい資格ですね。

【ヒュミドール】湿気に弱い葉巻を守るための密閉性の高い箱。J.F.ケネディのヒュミドールには6000万円の値がついた。

【広田】ツルカメデパートで永嶋の腰巾着だった男。現在はすすきケ丘店の店長。そんなにイヤなヤツではない。

【ヒロト】フェイツイが拾ってきた眉間にホクロのある美青年。絵描きにして女たらしのヒモ。その正体は…幸福の王子?

【プアマンズクラブ】香港の美術品闇マーケット。プアマンは美に飢えたる者の意。

【フェイツイ】女宝石泥棒。準レギュラー?

【深津恭子】フジタがギャラリーを始めた頃半年ほどやとった女性。N.Y.で再会する。

【福沢徹】美容整形でTVのCMでもおなじみ。

【フジタ】主人公。藤田玲次。メトロポリタン美術館の元腕利きキュレーター。プロフェッサーの異名を持っていた。表向き贋作専門のギャラリーを営んでいるが、裏では盗難品や横流し品を法外な値段で商いしている(らしい)。じつは真の美に奉仕する男(かも)。カニを愛している。6月22日生まれ。宿やアパートなど暮らし関係ではビンボーくさいところが好き。

【藤束礼一】フジタのそっくりさん。正直ものだが女に手が早い。

【藤原いづみ】自分のお店を出したママ。に見えるが男。書がうまい。

【不定時法】昔の日本の時間を測る基準。昼と夜それぞれを6等分して一刻としていたので季節によって長さが変わった。

【船木洋之進】作家。白神の保護運動をしている。ウェグナーの椅子を「究極の椅子」と言った。

【舟越貢】高田美術館の学芸員。頼りないパシリくん。学芸員とは思えない知識と技術のなさが特徴。眉の間に仏像のようなホクロがある。

【船村元太郎】美術会の重鎮。フジタの恩師でもある。

【プファルツ】黒白真珠。一個の真珠が黒い部分と白い部分にはっきり分かれている。

【フランク・ロイド・ライト】1867~1959。アメリカの有名な建築家。日本では旧帝国ホテルが有名。

【フリーダ・カーロ】メキシコの女流画家。交通事故で身体障害を負った。

【ブリュースター】万華鏡を発明した英国人。

【古橋泰彦】かつてフジタたちとともに江波教授のもとで遺跡を発掘していたらしい。現在麻布大学の教授。

【フローラダニカ】ロイヤル・コペンハーゲン窯の最高傑作。デンマークの植物を精緻に写したテーブルウェア。名称バイエルが作った1500点のフローラダニカは国宝。

【プロポーズ】かどうかはわからないが。《だから、美しいと思ったものしか……そばにおきたくないんだ!》10巻p.233

【ベイファイター】ベーゴマが新しい形で復活した。

【ベネチア・ビエンナーレ展】ベネチアで2年おきに開かれる国際美術展。

【ポール・ベルナール】絵画修復の大物。フジタの師匠。

【細野不二彦】作者。アニメにまでなったのでは「Gu-Guガンモ」や「さすがの猿飛」なんかがある。

【ホテル・ニュートントーキョー】サラが住んでいるホテル。サラの助言を聞いて、ますますサービスが向上?

【掘り屋】昔の窯跡から陶器やカケラを掘り出す連中。盗掘の一種。ちょっと前に朝日新聞でこういう人たちを描いた小説があったかな。

【ポロロッカ】アマゾンの大逆流。一種の自然災害ではあるが、豊饒をもたらす。

【真垣甚八】時代劇の悪党専門俳優。十手コレクター。

【蒔絵】漆工芸の装飾技術。

【牧原謙一】雲南省で多くの植物を採取、調査した淡路山大学の植物学者。

【枕木社長】鉄道グッズのコレクター。オリエント急行を借りきったオークションに招待される。養子で奥さんに頭が上がらない。

【増田幸二】将棋の名人。

【マット・ウェイン】21世紀オックス社専務。

【マリア】サパタの娘。パレンケ大学の2年生でマヤ・アステカ文化を研究している。ルチャ・リブレ同好会のメンバー。フジタを命の恩人と思っている。ガイドを買って出た。どこかサラっぽい。

【マリアン】古地図屋の娘。ラモスの元恋人。

【マリーアントワネット】幻の複雑時計。

【丸山茂油樹】エルミタージュ美術館別館の館長をフジタと争う。

【曼陀羅】新興宗教団体が欲しがるモノ。

【美鈴】アンティーク・ショップ「スワン」のオーナー。偏屈な婆さん。

【ミスズ】フジタの隣の部屋でアーティスト志望の男シマちゃんと同棲している女性。

【ミッチェル・ヘッジス】もっともすばらしい水晶ドクロを発見した。

【三田村小夜子】高田美術館の館長。当初藤田を目の敵にしていた。フジタのことをMr.フジタと呼ぶ。サラのライバル一番手。

【三田村みちる】小夜子と同居している妹。売り出し中のタレント。

【ミノフスキー】粒子ではない。ポセイドン・グループの総帥。サラにとってはオミヤゲを持ってきてくれていたミノのおじさん。

【美浜慎吾】美術品専門の窃盗犯だったが仕事にドジって刑務所に5年いたのち足を洗う。

【みはらし高原美術館】屋外に彫刻など立体的な作品を展示している。倉庫にはとんでもないおタカラが?

【宮森】フジタのアパートの203号室に引っ越してきたいかにもオタクっぽい男。アニメやゲームのメカニックデザイナー。才能は確からしくガンバリオンなどの有名メカをデザインしているが世渡りはヘタ。

【ミランダ】ラモスの娘らしい。

【ムハマンド】パキスタンからフジタのアパートに引っ越してきた男。

【ムワンギ】タンザニアで野生動物の保護官をしている男。

【メアリー・スチュワート】チャーリーの伯母。キュー植物園の職員。

【メーヘレン】フェルメールと同じくオランダの画家で認められなかった腹いせにフェルメールの贋作を多く描き専門家たちをだました。

【メリッサ】ニューヨークで高層ホテルの窓拭きをしている若い女性。自分が仕事をしたビルにパンプキンのHMTを接着剤で貼りつけてくる趣味あり。そのビルはあたしのビルよ!!

【毛利ハルオ】三島額装の見習いでお嬢さんのアッシーくん。天才かもしれない。

【矢野】ヒットマン。逃亡中。

【ゆきわ屋】北国の温泉宿。フジタのなじみ。女将はフジタのファン?名前は江戸時代に流行した雪輪文様からとったらしい。

【吉岡】エジプト研究でテレビで人気のY大学考古学科の助教授。盗掘するトレジャー・ハンターを憎んでいる。

【43分の1】ミニカーの国際規格。日本だけは例外。

【ライラ・ハレッド】かつてフジタたちとともに江波教授のもとで発掘の作業をしていたイラクの女性考古学者。

【ラトゥール】フェルメールと同時代のフランスのバロック系画家。20世紀になってから評価されるが言存が確認されているのは20点ほど。

【ラモス】フジタと同じくらいあやしいトレジャー・ハンター。

【ラリー】ニューヨークのストリートミュージシャン。ドラマー。なかなかの腕。<マンハッタン全部が、自分の家なんだよな。メリッサにとっても>

【リザ】→エリザベータ・デル・ジョコンダ

【亮太】漁火亭の息子。一見ワルガキ。

【良寛】1758~1831。江戸後期の禅僧。自由闊達な筆致の書を残す。贋作が多いのでも有名。

【林海羽】台湾の大物。ネットビジネスでのし上がった。茶藝を興そうとしている。

【リンシード】亜麻仁油。これを溶き油として使った油絵は日の当たらない場所に長く保存していると黒ずむことがあるらしい。

【リンダ=ヘイウッド】スコットランドヤード美術骨董課の新人刑事。

【ルイス・パッソー】世界的映画監督。日本文化を知りたがっていたが、スケールの小ささに失望する。

【ルチャ・リブレ】メキシコのプロレス。自由(リブレ)への闘争(ルチャ)。

【ルナ】日本でできた少女向け人形のシリーズ。初代は1960年代に作られた。

【ルネ・ラリック】1860~1945フランス。アール・ヌーヴォーの宝飾デザイナー。

【レゾネ】画家の全作品目録。ここに掲載されなかったものは真作とは見なされない。

【六園寺ハジメ】サブカル系のアーティスト。

【ロスコー】サラが飼い始めた子猫。ギャラリーにネコはマズイでしょう?

【ロジャー・ワーナー】スコットランド・ヤード美術骨董課の敏腕捜査官。変装が得意。アールグレイが好き。

【ロペスじいさん】かつてゲバラの部下だったらしい。

【ロン】レスリー・ロン。世界でもトップの修復家。

【ワーナー】ロジャー=ワーナー。スコットランドヤードの美術骨董課刑事。キュレーター並の鑑識眼を持つ。アールグレイを好む。

【和傘】傘職人には天気を当てる名人が多い。

【和時計】不定時法なのに時を刻むことのできる時計。

【ンギリ】ティンガティンガ派の謎の画家。常に代理人を立て、誰も正体を知らない。


昴(5)重力の魔女 [読書・鑑賞]

『昴(5)重力の魔女』曽田正人…小学館ビッグスピリッツコミックス(2001年・505円)

≪はてな年間100冊読書クラブ≫

意識が飛びかけ即入院しなければならないほどの不調の中でスバルはローザンヌという大会を食う。恐怖感を感じるほどの舞台のシーン。

昴 5 ←bk1へ

昴に関する簡単なリストを下に置きます。

【イワン・ゴーリキー】ロシア人のバレエコーチ。おばちゃんが紹介してくれた。神が降りてくる瞬間は自分で作らなければならないと教える。昴すら怖がるナイフのような男。ボリショイ・バレエの英雄。まだ現役で、ずっと抑えてきた自分をすべて出し切れるパートナーを探している。それはカティアなのか、昴なのか。

【エトワール】フランス語で直訳すると「星」。パリ・オペラ座のバレリーナの頂点に立つ者。

【オペラ座】パリ・オペラ座。バレエの頂点にある劇場と、日比野社長は思っている。

【和馬】昴の双子の弟。脳腫瘍で入院中。

【カティア】イワンをして「神が全てを与えた」と言わせた。イワンにとって昴は彼女へのあて馬に過ぎないようだ。

【清子先生】タカコの先生。昴初舞台の白鳥の湖でオデット姫を演じた。

【熊沢】日本現代舞踏協会の振り付け師。日比野社長の若い頃の知り合いらしい。白鳥の湖を物足りなく思っていたが…。

【呉羽真子】真奈の母。バレエ教室を開いている。

【黒猫】昴と和馬の絆のひとつ。昴をパレ・ガルニエに導いたのも黒猫だしキーになる存在ではある。

【コーヘイ】ティッシュくばりの青年。タカコといっしょにいたのもこいつだろうと思う。和馬が成長したらこんな感じになるのでは、と昴は感じた。

【コール・ド・バレエ】群舞。一糸も乱れぬシンクロ率で大勢のバレリーナが踊る。昴にこれをやらせたら他の人々はもうエライ目にあう。

【ザック・ジャスパー】マリ=クロードとともにローザンヌを見に来ていた男。ニューヨークのバレエ団で自分たちのところに昴を欲しがっている。たぶん、こいつらのところに行くなあ。

【サリュー・ジル】緑地公園でパフォーマンスを見せる人気ナンバーワンのヒップホップ系ダンスチーム。リーダーはタク。

【椎名】日本現代舞踏協会の人。

【社長】→日比野五十鈴

【昴】天才ダンサー。5月1日生まれ。和馬を笑わせるために死なせないために踊り始める。《思ってたより、ずうっと面白そうな世界だ!!》。バレエ以外すべてを切り捨てたように踊る。《ダメだったときは…いいの。あたしはそれで終わりで いいの。》きっぱり。曽田さんの登場人物ですねえ。ゾクッとします。

【春原多香子(すのはら・たかこ)】なんだか登場からしてライバルっぽい。和馬似の青年といっしょにいるし。昴の初舞台の群舞の段階で昴の存在に気づく。ローザンヌに一緒に出ることを勧める。昴とは正反対の人生を楽しむおおらかな余裕あるバレエを踊る。バレエをしていなくても誰もが惹きつけられる少女。

【聖ポウル病院】和馬が入院していた病院。

【タカコ】→春原多香子(すのはら・たかこ)

【タク】ヒップホップ系のカリスマ・ストリート・ダンサー。有名ミュージシャンのバックダンサーをしていたとのウワサ。昴とダンス・バトルをすることになる。

【ダンス・バトル】ヒップホップ系で相手の踊りをトレースし合うことを競う。

【パレ・ガルニエ】黒猫に導かれた昴が行った場所。7年後中学生の昴はここで踊っていた。酔客相手に踊りを見せるいかがわしい場所。男バレリーナのストリップ劇場?

【日比野五十鈴】「パレ・ガルニエ」の経営者。《人をおしのけたり、傷つけたり…なんにせよ、本当にやりたいことを貫くってのは、痛みをともなうもんさ。だから大概の人は本当にやりたいことを、見て見ぬふりしながら、そこそこの人生をおくる》。以前はけっこうすごいバレリーナだったらしい。

【ヒロミ】ダンス・チームのフライング・フィンのリーダー?気さくな女性。

【フライング・フィン】緑地公園に集まるヒップホップ系ダンス・チームのひとつ。あまりレベルは高くないらしい。

【円】日本現代舞踏協会の人。

【真奈】昴の同級生。バレエ教室の娘。和馬のことが好き。昴のライバルになれるでしょうか?少々スケールが小さいようですが。少なくとも昴のことをライバル視しているが昴の方はそれほどには思っていなくて、むしろなついていて、つい真愛の方が助け船を出して励ましたりして損をする。

【マリ=クロード】ザックとともにローザンヌを見に来ていた女。

【宮本和馬】→和馬

【宮本昴】→昴

【ローザンヌ国際バレエコンクール】若手バレエダンサーの登竜門。ここで賞を取れば好きなバレエ団の付属学校に学費免除で留学できる。毎年(?)NHKでTV放送しています。なかなか面白いです。

【ワーニャ】→イワン・ゴーリキー


ウッドハウス・コレクション(3)それゆけ、ジーヴス [座右の書こうほ]

『ウッドハウス・コレクション(3)それゆけ、ジーヴス』P.G.ウッドハウス/森村たまき・訳…国書刊行会(2005年・2200円)

今回は短編集。バーティーの奇妙な友人たちの窮地をジーヴスが救う。やっぱり楽しいこのシリーズ。アホであることは楽でうらやましいことなのだ。以前からウワサは出ていたバーティーが女子校で講演することになってえらい目にあった話がジーヴスの目から語られる一編もあり。

≪はてな年間100冊読書クラブ≫

オンライン書店ビーケーワン:それゆけ、ジーヴス

ジーヴスに関する8つの要素

  • バーティー
  • 独善的な登場人物たち
  • 事態は悪化の一途をたどる
  • ユーモア
  • 混乱
  • おかしい会話
  • おおげさ
  • ジーヴス

ジーヴスに関する比類なきリストを下に置きます。

【アガサ叔母さん】グレッグソン夫人。別のときにはスペンサー夫人と言われてたような気もするが。バーティーの恐怖の対象。身長179センチ。アガサ叔母に似たフクロウがいる。《鳥の嘴みたいな鼻と、猛禽の目、たっぷりした灰色の毛髪》(比類なきp.33)。ミステリは書かない(と思う)。

【あごひげ】これをつけているとビンゴはすばらしい演説家になる。

【アッティラ】フン族の王。破壊と荒廃をもたらし不幸をまき散らした。ここではバーティーのこと。

【アナトール】ダリア叔母さんちのコックさん。名前からするとフランス人らしい。バーティーいわく「至高の芸術家」。彼の料理を人質に取られればどんな無理難題でも従うしかない。その料理を想うとき人は敬虔な気持ちになり十字を切るのだ。それは2冊目の「よしきた」の話で、3冊目の「それゆけ」ではリトル家(ビンゴん家)のコックとして同名の優秀なコックが出てくるが同一人物のようだから、こちらの方が先の話なのだろう。

【アヒルのおもちゃ】風呂場に忘れられていてこれで遊んだら傷ついた大人の心も癒やされてしまう。

【アライン・ヘミングウエイ】バーティーがアガサ叔母さんによって結婚させられそうになった娘。《この娘は村の教会でオルガンを弾いている》とバーティーは思った。

【アルコール】《酔っ払っていない限り、聴衆の関心を惹くことは望むべくもない》(よしきたp.241)

【アンジェラ】バーティーの従姉妹。いっしょにカンヌに行った。マデラインの親友らしい。

【イザベル叔母さん】ロッキーの叔母さん。この人のせいでバーティーはニューヨークのフラットを追い出されるなりゆきとなる。

【イモリ】ガッシーの病気。

【ウィルビー】バーティーの叔父さん。以前、経済的に世話になっていて頭が上がらなかったらしい。この人は若い頃はそうとうなもんだったらしい(何が?)いろんな人の若い頃の恥ずかしい話を書き散らした手記を出版すると言って周囲をあわてさせた。

【ウッドハウス】著者。英国人。ナチの時代に苦労したらしい。

【エグバート】ジーヴスの従兄弟で警官。

【エリザベス・ヴィッカーズ】バリヴァントと婚約していたが、最近振ったらしい。

【エロイーズ・プリングル】プリングル教授の娘。おそろしいばかりにオノリア・グロソップにそっくりでバーティーをパニックに陥れることになったのは母親どうしが姉妹の従姉妹だから。

【おおい、ホー、トウィング!】ビンゴが村の衆に観せようとしたレヴュー。

【叔父と叔母】バーティーの友人の多くが裕福な叔父か叔母を持っていて無能な彼らの主たる収入源になっているのは、このバカどもの面倒を誰かが見なければならないという天の摂理なのかもしれないとバーティーは考えたりするのだが、誰よりも無能なバーティーの面倒も天が見てくれるのだ。

【オズワルド・グロソップ】バーティーの知人の息子。ビンゴにとっては疫病神。《そいつの人生にとって僕がまったく無意味だと、これほど感じさせる人物に今まで会ったことがあったかどうか疑問である。》

【オックスフォード】大学。バーティーの出身校。『犬は勘定に入れません』もオックスフォードだったし、けったいな人物の多い大学なのだろうか。

【オノリア・グロソップ】バーティーの知人の娘。彼にとっては毒薬の壺だが、ビンゴにとっては崇拝の対象。

【おめざ】ジーヴスがバーティーに作ってくれる二日酔い回復の特効薬。あちらに行きかけてからスッキリして戻ってこれる。ある種のソースに生卵の黄身とひとふりのペッパーでできているらしい。そのソースが何なのか気になります。別名「海底爆弾」「ダイナミック・スペシャル」。

【オリヴァー・シッパリー】→シッピー

【火災警報機】壊れた愛を取り戻すための必須アイテム。

【ガッシー・フィンク=ノトル】ロンドンが嫌いでリンカンシャーという辺鄙な田舎でイモリに囲まれて暮らしている内気でさかな顔の青年。これまでに英語で描かれたもっともおもしろい場面を演じることになるらしい。

【カマーバンド】バーティーがフランスに持っていったちょっと陽気なカマーバンドはまっ赤っ赤でジーヴスをたじろがせた。ところでカマーバンドって、何?

【カンヌ】バーティーとアンジェラとダリア叔母さんが6月はじめにいっしょに出かけた場所。ダリア叔母がバカラで身ぐるみはがされたりアンジェラがサメに食べられそうになったりしながら2ヶ月近く滞在し7月23日にロンドンに戻ってきた。ジーヴスはアスコット競馬を見たかったのでそちらを優先させついていかなかった。

【キャンバーウェルの会費制ダンス】ジーヴスが出没しているらしい。ビンゴがメイベルに出会った。

【クロード】バーティーの従兄弟。ユースタスとは双子。オックスフォードの学生。

【警官】アメリカの警官はヘルメットをかぶっていないので郵便配達に見える。

【コーキー】バーティーのニューヨークでの友人の一人。将来肖像画家として一流になれると自分では思っているが現在のところ主な収入は金持ちの叔父、ウォープル氏からの小遣い。おそらく将来もそうだろう。シンガー嬢という恋人がいる。

【コロンブス】アメリカを発明した人らしい。

【サーディン】ジーヴスが身震いする。どうやら品のない食べ物と思っているらしい。

【サー・ロデリック・グロソップ】オノリアとオズワルドの父。精神科医。厳しい人。バーティーは彼を昼食に招待しなければならなくなった。

【詩】バーティーにとっては、ある人が詩を書いているということをバラすことは悪口の部類になるらしい。

【ジーヴス】このシリーズは彼が最後に事件を解決するミステリでもある?犯人は…バーティかな?ジーヴスは有能な執事で一部ではバーティーの飼い主とされており、彼なしではまともな社会生活を送れないと思われる。また、したたかな男で自分の利益はちゃっかりモノにしている。主人の服装が気に入らないと言って職場をやめたことがあるジーヴスが奇抜な服装を好むバーティーのとこをやめないのは、最後はバーティーを思い通りにできるという意識があるからだろう。

【シーカーズ】オックスフォードのいかれたクラブ。

【執事】ジーヴスが自分のことを言うときは「紳士お側つきの紳士」という言葉を使う。

【シッパリー】(1)エリザベス・ムーンとの恋でジーヴスの助言を受けうまくいったらしい。(2)シッピーの叔母さん。

【シッピー】バーティーの友人。本名オリヴァー・ランドルフ・シッパリー。自称作家だが、例によって裕福な叔母さんに生活を依存している。プリングル教授のとこで暮らさなければいけなくなったが…。

【シドニー・ヘミングウエイ】アラインの兄。丸っこい神父さん。

【シャルロット】ビンゴが恋した女性。ロウボサム氏の娘。巨大で金歯。

【ジョージ・キャフィン】バーティーのアメリカでの友人。戯曲を書いている。

【ジョージ伯父さん】アルコールが食事であることを発見した人。ジョージ・トラヴァースといわれている人がこの人と思われる。お祭り好きで自分のことを手厚くもてなし続けいつも保養地に行きたがっているが一人で行くのは嫌いな人なのでバーティーが被害に遭う。

【女子校での演説】バーティーの記憶に暗い翳をおとす恐ろしいことが発生したらしい。

【シリル・バジントン=バジントン】ニューヨークに逃れたバーティーの元にアガサ叔母からの紹介状を持ってやってきた男。

【ステッグルス】賭事の素人胴元のようなことをしている。汚い手を平気で使い稼ごうとするイヤな男。

【スポーツ精神】ギャンブルをすること。

【セッピングス】ダリア叔母さんちの執事。冷静で非感情的な男。その彼をよろめかんばかりに動揺させた恐ろしい事態が…。

【タッピー・グロソップ】アンジェラの婚約者。いっしょにカンヌには行かなかった。サメをヒラメと言ったせいで婚約破棄の危機に立たされる。食べ物に身も心も捧げた男。いつも食べ物のことを考えている。《俺はきわめてスピリチュアルな男なんだ》(よしきたp.89)《「お前にはデリカシーとか、節度ってものはないのか?」「ない」》(よしきたp.261)

【ダリア叔母さん】トラヴァース夫人。バーティーの叔母。いっしょにカンヌに行った。健全で心優しい大柄な女性らしい。声はデカいがアガサ叔母のような不穏なプレッシャーは与えてこない。バーティーがバカでトアラブルメーカーだとわかっているのにけっこう見捨てていない懐の深い人。

【電報】バーティーたち身勝手な人々がこれを送ると解読不能の文面になって事態が混乱するたいへんたのしいシステム。

【ドッグ-フェイス】クロードとユースタスの友人。ピンク色で言い訳がましい顔をしている。

【トム・トラヴァース】トーマス叔父さん。「アンクル・トム」以外の呼び方がないものか、ダリア叔母さんの悩みの種となっている。いっしょにカンヌには行かなかった。大金持ちなので、わずかな金を出すことになるとギャーギャー騒ぎはじめる。ショーペンハウエルですらポリアンナに見えるというほどの悲観主義者。ちょっと胃弱ぎみ?

【トラヴァース夫人】→ダリア叔母さん

【バートラム・ウースター】愛称バーティー。語り手の「ぼく」。ジーヴスのおかげでやっていけてる。自他ともに認める人生を無意味に生きている男。ある意味正しい人生を送っているとも言える。押しが弱く《誰だって僕を言いくるめるのだ》。数日一緒にいたら誰も自分には会いたくなくなるはずだという自信がある。だいたい失敗する。《もう一度お願いするわ。後生だからやめてちょうだいな。あんたは事態を今より十倍悪化させるだけに決まってるんだから》(byダリア叔母さん)でも彼は信念に基づいてやるのだ。並みの人の半分くらいの脳みそしかないことを自認するが、頭のいい女性に好かれやすいのはバランスを取ろうとする自然界の摂理ではないかとジーヴスは言う。

【ハイドパーク】日曜日にはへんな連中が石鹸箱に乗って演説する。そういえば中学のときの英語の教科書にこの公園のことが出てきたなあ。

【バリヴァント】→フレディ・バリヴァント。

【ハロルド】丸い体で足の速い少年。ダークホース。

【ビッキー】バーティーのニューヨークでの友人。とてもいいヤツ。本名はビッカーステス。叔父はチズウィック公爵。

【ビッフィー】本名ビッフェン。バーティーの友人。一時は二人で遊び暮らしていたがヘレフォードシャー(田舎のようだ)に隠遁し出会わなくなっていた。聞いた固有名詞はほぼ確実に忘れ去ってしまう。

【ビンゴ・リトル】バーティーの友人。リトルの湿布薬の甥。毎年春になると恋をする。ビンゴと比べるとバーティーすら普通に見える。《奴が重要な用件などと言うことが、おそろしく重大だとはおよそ思われない。》(比類なきp.7)

【服装の趣味】バーティーは竹ステッキに一番黄色の靴、緑のホンブルグ帽でハイドパークに出かける。藤紫色のシャツを注文したり、紫の靴下をはいたり真っ赤なカマーバンドをつけたり、彼の優れた色彩感覚はジーヴスに受け入れてもらえない。

【藤紫色のシャツ】バーティが気に入って注文したがジーヴスに送り返されてしまったユニークな(と思われる)シャツ。

【ブット】ロウボサム氏の仲間の革命家?シャルロットをはさんだビンゴのライバル。

【プリングル一家】ケンブリッジの周辺のどこかにあるらしい。プリングル教授を筆頭にした陰気な家族。

【ブリンクレイ・コート】とてもロマンチックな場所で空気の中に何かあるらしくバーティーはここで3度も婚約した過去があるらしい。ちなみにダリア叔母さんちもある。

【フレディ・バリヴァント】陽気な男だが、最近フラれて意気消沈している。ポロとスヌーカー以外には取り柄がない。あるだけマシだが。

【フローレンス・クレイ】ジーヴスがバーティーの執事になった頃、バーティーと婚約していた物好きな女性。とっても真面目で、バーティーを自分と同じようにするために腐心していた無謀な人。横顔が素晴らしいところにバーティーは執着している。

【プロポーズ】《もし銀幕上で話されたならすぐさま切符売場に飛んでいって入場料をとり返したくなるような言葉を自分で言わなきゃならないってこと》(よしきたp.177)

【マーケット・スノッズベリー・グラマー・スクール】マーケット・スノッズベリーにあるグラマー・スクール。

【マデライン・バセット】ガッシーが好きになった女性。理想と感傷を満載し「お星様は神様のひなげしの花輪なんじゃないかしら」と突然聞いてくるような人。

【マリオン・ワードール】バーティーの友人の女性。ステキな双子に恋されてちょっと困惑の日々。

【マルヴァーン】レデイー・マルヴァーンはアガサ叔母の友人で、それだけでもたいへんな人だろうと察せられるが、とにかく他人を圧倒し男性の身体精神機能を麻痺させる人。前歯が57本ほどあり背は低いが左手から右手の先までの差し渡しが183センチくらいある女性。息子のモッティーを連れてニューヨークにいたバーティーを訪ねてくる。

【ミドゥズ】ジーブスの前にバーティーの執事だった男。盗癖があるのでやめさせることになった。

【ミレディス・ブドワール】ダリア叔母さんの出してる洗練された女性週刊誌。いつも峠を越すのに苦労している。バーティーもファッションに関する記事を書いたことがあり、それが彼の弱点となっているらしい。

【メアリー・バージェス】ビンゴが好きになった女性にしては、まとも。

【メイベル】(1)安食堂のウエイトレス。バーティーは嫌いな名前。ビンゴは音楽を感じる名前。(2)ビュッフィーが船上で好きになった女の子だがその後姿を見失った(ビュッフィーの記憶力のないせいで)。

【メスジャケット】バーティーがそれを着るか着ないかでジーヴスに必死の反抗をしたお気に入りの衣装。白くて金ボタンという芸人のようなおそるべき代物。すべての人に熱狂的に受け入れられていると、バーティーは信じている。そらまあ、おもろいとは思うけど…。

【モッティー】レディー・マルバーンの息子。過保護な青年。でも《もし身をまかせないんなら、大都会の誘惑に何の意味がある?》とのたもうた。

【モティマー・リトル】ビンゴの伯父だが、驚くべきはここのコックのワトソン嬢とジーヴスが婚約状態ということ。後に貴族となりビトルシャム卿となった。恋愛小説が好き。

【ユースタス】バーティーの従兄弟。クロードとは双子。オックスフォードの学生。

【よしきた、ホー】バーティーがよく口走るセリフ。万事うまくいっている(と本人が信じたがっている)ときに口をつく。いかにも軽いのが気がかりな響き。

【リトルの湿布薬】これで財をなしている叔父さんの老モティマー・リトルのおかげでビンゴ・リトルはロンドンで陽気に暮らしている。

【ロウボサム氏】革命家?貴族を抹殺したい。

【ロージー・M・バンクス】作家。身分違いのカップルが恋をなしとげる作品を描く。頭の堅い老人に読み聞かせるのに最適。『すべては愛のために』『紅い、紅い夏の薔薇』『むこうみずなミルテ』『ただの女工』『ストラスモーリック卿の求愛』など傑作多数。

【ロッキー・トッド】本名ロックメトラー・トッド。ロング・アイランドの荒野のコテージで暮らしている。12時前には起きないし13時前に起きることもめったにない、アメリカで最もナマケモノな男で、ナマケモノの職業である詩人をやっている。都会、特にニューヨークが大嫌い。

【ワープルスドン卿】フローレンス・クレイの父親。ある朝突然「たまご!たまご!たまご!たまごのこん畜生!」と叫んでフランスに行った。英国一のかんしゃく持ちとされる。かくれて葉巻をすった15歳のバーティーを鞭を振りまわしながら2キロも追いかけまわしたことがあるらしい。ジーヴスが仕えていたこともあるが服装の趣味が合わず暇をもらったらしい。

【ワトソン嬢】モティマー・リトルのとこのコック。ジーヴスの婚約者だったらしいが…。探偵用オプションの間抜けな人ではないらしい。

【参考文献】『比類なきジーヴス』『よしきたジーヴス』『それゆけ、ジーヴス』(国書刊行会)


ロアルド・ダール・コレクショ・(4)すばらしき父さん狐 [読書・鑑賞]

『ロアルド・ダール・コレクション(4)すばらしき父さん狐』ロアルド・ダール/クェンティン・ブレイク画/柳瀬尚紀・訳…評論社(2006年・900円)

《はてな年間100冊読書クラブ》

いっつも農場から獲物をゲットしている父さん狐に業を煮やしたイヤ~な性格の3人の農場主たちは一致団結して父さん狐を殺そうと一大作戦を開始し、なんとかかんとかかわし続ける狐一家だがとうとう危機に追い込まれたとき父さん狐にひらめいたのは…。まあ楽に読めるし絵も楽しいし。

オンライン書店ビーケーワン:ロアルド・ダールコレクション 4


腕時計 [うたう]

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このトランクの中に時間は必要ないが不正確な時計ならむしろ好ましいかもしれない。
これは丈夫で古くて愛着も生じているアナログ腕時計。
共有する記憶もたくさんある。
調整したら精確に戻るのかもしれないが、しない。
時計は、不正確をもってよしとする。
あてにならない時計は世界をほんのちょっとだけずらしてくれる。


鉛筆 [うたう]

鉛筆を少し入れておきたい。
なんとなく「ダース」ということばが好きだ。
だから12本入りの箱ごと入れときたい。
使うためにナイフで削らなければならないその手続きが好もしい。
墨を摩るのと同じ心の動き(いや、動かなさ)がある。
むかし、コーリンというメーカーがあったように思う。
三角形になってしまった三日月のようなのがトレードマークで。
そこのがいい。
ときどき芯に空気が入っていて「カリッ」と紙をひっかくような安物っぽさがいい。
今でも安物っぽいのを作っているのかは知らぬが。
長いこと聞いていない名前のような気もするのでもうないのかもしれない。
だったらなおのこと、ぼくの鞄の中身にふさわしい。



密偵ファルコ(11)聖なる灯を守れ [読書・鑑賞]

『密偵ファルコ(11)聖なる灯を守れ』リンゼイ・デイヴィス/矢沢聖子・訳/鏡明・解説…光文社文庫(2005年10月・667円)

≪はてな年間100冊読書クラブ≫

家禽長官となって、刺激がないファルコの毎日が始まるかと思われていた矢先、6歳の高貴な少女が家族に殺されると助けを求めに来たり、義理の弟のアエリアヌスが殺された死体を発見したりでなかなか安閑とした暮らしはできそうにない。

オンライン書店ビーケーワン:密偵ファルコ聖なる灯を守れ

ファルコに関する簡単なリストを下に置きます(ファルコを読むときにはこの手のリスト作りは必須作業ですね。キャラクタはチョイ役でも個性が強いけど、多い上に名前的になじみはないし似たようなのばっかりでとても覚えられないから)。

【アウェンティヌス】ファルコが住んでいる地区。ごみごみしている。水道が完備された古代ローマにあって、噴水から水が出てなくてもさほど不自然ではない土地柄。

【アウグストゥス】この物語には登場はしない(とっくの昔に亡くなっている)が、名前は出てくる。古代ローマの初代皇帝。ユリウス・カエサル(英語読みならジュリアス・シーザー)の養子だったかな。皇帝になるまではオクタビウスという名だった。9月23日生まれだったらしい。ローマ繁栄の基礎を築いた。日本でなら徳川家康のような位置づけか。ちなみにユリウス・カエサルや織田信長タイプを旧体制破壊者とするならばアウグストゥスや家康は建設者タイプ。物事を安定させることにより破壊と建設をつなぐ秀吉タイプが見当たらないが位置的にはアントニウス(クレオパトラのお相手)がそれに当たるか。

【アエリア・アナエア】アナエウス・マクシムスの娘。たぶん20代後半。胸にこれほどの数の宝石を飾り立てているのを見たことがないとファルコは思った。クラウディア・ルフィーナの友人。それは父親どうしの仲が悪いからわざとそうしているのかもしれない。バツイチで実家の財産もあるし亡夫の遺した鉱山などもあるし すごい資産家。現在は独身生活を謳歌中。もののわかった大物っぽい女性。

【アエリアヌス】ヘレナの弟の上の方でファルコとは嫌いあっている。行儀と気立てが悪い。アエリア・アナエア(の資産?)に気がある。

【アッピウス】床屋。

【アッリア】ファルコの短気な次姉。

【アトラクトゥス】→クインクティウス・アトラクトゥス

【アトリウム】死亡届や戸口事務所に置いておけなくなった書類なんかが保管されているお役所らしい。ファルコにはなじみぶかい場所。

【アナエウス・マクシムス】バエティカの大地主らしい。有名なセネカと同じコルドゥバ一門らしい。ローマからヒスパニアに移住してきた最初のローマ人の家系。

【アナクリテス】密偵頭。ファルコとは熱烈に憎しみあっている。それは共通の仕事でファルコの方が秀でているからだそうだ。ストーリー的には重要な役を振られることは(あまり)ない。《どんな変化でも、こいつの場合は進歩だった》(水路の連続殺人p.26)

【アパート】ファルコのアパートはおんぼろの6Fで昇るのがなかなかたいへんなのでファルコは暗殺者が二の足を踏んでくれないかなあと期待している(かもしれない)。でも最近他のアパートに引っ越したところ(でもやっぱりオンボロ)。洗濯屋のおばちゃんが大家さん。

【アルウァレス兄弟団】教団のひとつらしい。宗教儀式を取り仕切ったりしている。ローマと同じくらいの歴史があり、デア・ディアもしくはオプスと呼ばれる豊穣の女神に仕え、もともとは豊作を祈るのが役目だったので今でも白い帯に麦の穂をつけた頭巾をかぶっている。

【アルキメデス式走行距離計】ステルティウスが開発したメカ。自分の貸馬車に取り付けていて走行距離に応じて代金を徴収する。

【アルテミシア】カリオプスの妻。エウフラシアと仲がいい?浮気中のご亭主ともめている?

【アルミニウス・モドゥルス】ポモナリス神官。ガイアの叔父。姻戚関係なので血のつながりはない。

【アンクス】マイアとファミアの子。

【アンフォラ】魚醤のたぐいらしいが。やっかいなおみやげ。

【イタリカ】ヒスパリスの近くの高級住宅街。ヒスパニアで最初にローマ帝国が入植した地。

【イッディバル】カリオプスのとこの闘獣士。じつはええとこのボンボンらしい。

【ウェスパシアヌス】ファルコ時代のローマ皇帝。歴史上は賢帝とされている。この人と息子たちの時代に、ネロの時代の放蕩からローマは立ち直った。コトがあるとファルコはこの人の命を受けて働くことになるが、ケチんぼで、ファルコの望むような報酬は出さない。基本的にはファルコのことを気に入っているように見える(単にいつ壊れてもかまわない「道具」として、だろうが)。

【ウァレンティヌス】感じのいい若いフリーの密偵だったが殺された。確実、迅速、品がいい、正確とピザ屋のような評価をされていた。不確実、遅い、品が悪い、ええかげんのファルコとは気が合いそうだ。

【ウィクトリナ】ファルコの長姉。奔放だったらしい。死去。

【ウェスタの巫女】選ばれたら30年間神に仕えなければならない。欠員が出ると候補の娘たちの中から籤引きで補充される。ローマ女性の最高の地位にあると言える。

【ウェロンティウス】ファルコの次姉アッリアの夫。道路工事請負人。

【ウルティカ】ポンポニウス・ウルティカ。法務官。サトゥルニヌスをひいきにしている。

【エウフラシア】サトゥルニヌスの妻。おだやかそうに見えるが、挑戦的な眼つきをすることがある。

【オプタトゥス】ヘレナの父親が手に入れた農園の管理人。デキがよすぎるのと無口なのとでファルコは不信感を抱く。クインクティウス・アトラクトゥスの小作人だったことがある。

【ガイア・ラエリア】将来ウェスタの巫女の有力候補。6歳くらいの少女だが貴婦人の威厳を備えている。ファルコに依頼に来たのち行方不明になった。

【ガイウス】ガッラとロリウスの子。もうじき14歳(水路の連続殺人時点)。だいぶガラが悪くなっていてスキンヘッドで腕いっぱいにお手製刺青(図柄はスフィンクス)。歯は半分欠けていてバックルには「くたばれ」と書いてある。どうしようもないヤツ街道まっしぐら。でもけっこうそれがサマになっているらしい。いつかきっちり災難にあうとファルコは考えている。なぜかヘレナにだけは礼儀正しい。

【ガイウス・キクルス】雑穀商。きっちりとした暮らしをしている30代なかばの無害そうなふつうのローマ人。妻はアッシニア。彼女が13歳のときに結婚し今は二十歳。

【ガイウス・バエビウス】ユニアの夫。税関使。義兄弟の中でファルコが一番嫌いな男。

【母さん】→ユニッラ・タキタ

【カエシリア・パエタ】ガイアの母。応急の集まりでマイアと知り合う。

【カエニス】アントニア・カエニス。解放奴隷で元宮廷秘書。現在帝国内で最も影響力のある女性。ウェスパシアヌスの愛妾。ヘレナの倍くらいの年齢。

【家禽長官】なんとゆうか、まあ、しょーもない官職でウェスパシアヌスが仕方なしに作った。しょーもない男が初代長官となる。

【鵞鳥】さる神殿にいる鵞鳥はかつて危機を知らせてローマを救ったとかで聖なる鵞鳥として貴ばれている。ファルコはちょっとした拍子にそいつらを救ってしまい、浅からぬ因縁となる。

【ガッラ】くたびれた三姉。夫はロリウス。最低の母親らしい。

【金持ち】《金持ちの若い男ってのはどこまでも運がいい》(byファルコp.336)

【カミルス・アエリアヌス】→アエリアヌス

【カミルス・ウエルス】ヘレナの父。デキムス・カミルス・ウエルス。元老院議員。ひょうひょうとしたおやじで娘たちを愛している。ファルコとヘレナの仲に困惑はしているが娘が選んだのだからしかたがないという態度。カミルス家はカペナ門の近くの閑静な地域に屋敷を二軒かまえている。名門だが案外金はなく、けっこうやりくりはたいへん。

【カミルス・ユスティヌス】→ユスティヌス

【カリオプス】ちょっとだけ成功した興行師。有名な剣闘士はかかえていない。オエア出身で、レプキス出身のサトゥルニヌスとは仲が悪い。

【カルタゴ】アフリカの都市。かつては手ごわい敵国で、有名なハンニバル将軍がイタリア全土で戦い続け、そのあまりの強さにローマ人は恐怖した、そんな経緯があるので今でもカルタゴを嫌っている者は多い。ファルコの妹マイアの夫ファミアなどもその一人。ハンニバルをなんとか倒した後、ローマがカルタゴを完全に滅ぼしたのは恐怖ゆえだったろうから、ハンニバルの強さがカルタゴの終焉を早めたとは言える。今(ファルコの時代)のカルタゴはローマの属州として再建された貿易都市。

【カンパニア】ローマから2~3日のところにある田園地帯。ローマ水道の水源のひとつがある。

【キュザクス】バエティカの荷船業者らしい。ノルバヌスとつるんでいるが仕事がらしかたないので。

【クアドラトゥス】→ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス

【クインクティウス・アトラクトゥス】太った元老院議員。バエティカ・オリーブ油生産者協会のもっとも熱心な会員だそうです。偉そうなヤツ。

【クインクティウス・クアドラトゥス】→ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス

【グナエウス・ドルシルス・プラキドゥス】インクの染みだらけの背の低い男。バエティカの通商の監督官。ネロ時代の帝室解放奴隷。

【グラウクス】静かな環境を乱さない分別のある者を選んでいる会員制公衆浴場の経営者。体を鍛えることが生死にかかわるような人間専用のトレーナーで、ファルコもお世話になっている。キリキア人の解放奴隷。

【クラウディア・ルフィーナ】リキニウス・ルフィウスの孫娘で、クインクティウス・アトラクトゥスの息子と結婚する予定。ヘレナの見立てではほんとうに気立てのいい娘。

【警察隊】警備隊より凶暴。まあ、今の日本で言えば、機動隊みたいなものか?親衛隊と同じ宿舎にいるので傲慢きまわりない。剣とナイフで武装していてすぐ使う。

【警備隊】ペテロの職業。まあ、警察みたいなものだが主な仕事は消火。隊員の大半は元奴隷で6年の年期があけて名誉除隊となっらたローマ市民になれる。6年間生き残れる率は20年の年期の軍隊とどっこいのような雰囲気。

【ゲミヌス】→マルクス・ディディウス・ファウォニウス

【剣闘士】おおむね奴隷がなる。見世物として闘技場で戦うが、負けたときはほぼ死ぬときという過酷な職業。勝ち続けたらいつかは木剣(ルデイス)をもらい自由市民になれるがそうなっても結局戻ってきてしまうらしい。要するに、いつかは剣で刺されて死ぬ運命にある人たち。下っ端剣闘士に若い頃のファルコでもかなわなかった程度には強い。

【国勢調査(ケンスス)】古代ローマでは国勢調査が行われていたらしい。

【財務官(ケンソル)】税金を取り立てる人。皇帝ウェスパシアヌスは自らと息子のティトゥスを財務官に任命した。市民は財務官の出した査定通り税を払わねばならない。意義のある場合は皇帝に訴え出るしかない。

【粉屋】暗黒街のボスの元用心棒。小イカルスの相棒だった。

【コルドゥバ】ヒスパニアにあるコスモポリス(さまざまな血統の人々が混在する都市)。ローマ地区とヒスパニア地区がすっぱり分けられている。

【コルネリア】ファルコの次姉アッリアとウェロンティウスの子。

【コルネリウス】バエティカの前任の財務官。評判のいい若者。その後のがデキが悪すぎる?

【コンスタンス】リキニウスの孫。なんとかひとかどのものにしようと周囲は努力しているが無駄なことだとクアドゥラトゥスは考えている。

【コンスタンティア】ウェスタの巫女。なんというか、まあ、ヘレナがいなければ、ファルコの恋人になれたかもしれない?タイプの女性 。

【サエプタ・ユリア】ローマの一地域。下級な密偵たちがいるらしい。ファルコの父の店もある。

【サトゥルニヌス】剣闘士の興行では一流どころらしい。カリオプスのライバルらしく、ファルコたちの財務調査の途中でなぜかよく名前がよく出てくる。背が高く、がっちりして、浅黒い肌、チリチリの巻き毛、つぶれた鼻。闘士のようだが身なりがいい。さすがにタレイアには頭が上がらないようだ。レプキス出身で、オエア出身のカリオプスとは仲が悪い。

【小イカルス】暗黒街のボスの元用心棒で今はフラシッダ、ミルウィア母娘の門番。並外れた小男。粉屋の相棒だった。

【シルウィア】ペトロの妻。ファルコは信用できずペトロに悪影響を及ぼすと思っている。たくさんの持参金(妻の座の保証金のようなもので、離婚したら返さなくてはいけないらしい)があったらしい。

【シルウィウス】アトリウムの書記。ブリキウスと愛人関係らしい。

【シルフィウム】失われた香草。かつて一都市を支えたほどの産物。再発見できたら一挙に大金持ちになれるだろう。

【水路】ローマには水道が、上水道、下水道ともに完備されている。有名な人物の名前のついた(その人たちが作った?)水路が高架となっていくつも走り、そこから必要な場所に分配している。浄水槽などもきっちり設置されている。水源はローマ近郊の湖のようだ。

【スキサクス】警備隊つきの医師。陰気な顔つきの東洋人の解放奴隷。痛み止めを出してくれず仕事に戻って忘れろというタイプ。死体にはあまり強くない。

【スキッラ】ポンポニウス・ウルティカの愛人。ジャジャ馬とのうわさ。

【スタティウス】水道局のおエライさん。えらいお役人らしく、無能。

【スタティリア】アルミニウスの妻。ガイアの父の妹。

【スタティリア・パウラ】ラエリウス・ヌメンティヌスの妻。最近亡くなった。夫婦で執り行う行事も多いのでラエリウスはユピテル神官の座を降りることになった。

【ステルティウス】バエティカの馬車業者。ローマ軍出身。メカ好きの変人(とファルコは思った)。

【スパンキー】ルキウス・アナエウス・マクシムス・プリムスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【すべての道はローマに通ず】ローマ軍の得意は土木工事。軍団をスムーズに欧州中に向かわせることができるように広い道と都市の元になる砦を作りながら進軍した。結果的にすべての道はローマに通じることになったが元々はローマからならどこにでも行くことができたというべきか。

【スマラクトゥス】レニアと結婚した男。婚礼の松明で初夜の床に火をつけて火傷したバカ。

【セディナ】ペトロの叔母。

【セリア】本名かどうかはわからないが、便宜上この名前で通す。ローマで起こった殺人事件の最有力容疑者の踊り子。プロの殺し屋だとファルコは考えている。

【セルギウス】警備隊第四コホルスの懲罰係。こいつには神経がないというのがファルコの持論。切断され黒ずんだ腕を見ても平然としている。

【総督】バエティカ属州総督。名前は出てこなかったように思う。ウェスパシアヌスの腹心だが役目がらバエティカ社会に取り込まれてしまっている。

【ソシア】ヘレナの従妹。16歳。きれいで明るい娘。

【ソフローナ】オルガンひきの娘。美人で腕はいいが軽薄なところがある。ファルコはタレイアの依頼で彼女を探す旅に出たことがある(そんな記憶がそこはかとなくある)。

【タレイア】怒らせてはいけない女。大競技場(キルクス・マクシムス)でたいていは蛇を相手に仕事をしている。ヘレナと仲がいいファルコの友だち(ファルコはびくびくしている)。

【沈黙の船主】ファルコたちご一行を格安料金でアフリカに連れていってくれたカルタゴ人。片道を空で運航していたのをいぶかしく思ったファルコは、帰りにはよっぽど実入りのいい荷を運ぶのだろうと想像する。

【ティトゥス・カエサル】ウェスパシアヌスの長男。次期皇帝。ヘレナにちょっかいを出すファルコの恋がたき。それなりにファルコのことを認めてはいるようだがどこか出張先で死んでもかまわないとも思っているようだ。せっかちで「期限はおととい」というタイプ。

【ティベリウス・クインクティウス・クアドラトゥス】バエティカの新任財務官。クインクティウス・アトラクトゥスの息子。ハンサムで魅力的な青年。ゆえにヘレナは信用できないと思っている。中身は空っぽなのに確実に成功者になることが保証されている。オプタトゥスはライバル心を燃やしている。友人を平気で非難し、すべて金に換算する人格。醒めた皮肉屋で思ったほど頭は悪くないかもしれない。総督閣下には好かれてはいないようだ。役所の連中は「偽善的な役立たず」だと考えている。見かけにだまされていない人にはすこぶる評判が悪い。ちょっぴり黒い過去がある。

【デキムス・カミルス・ウエルス】→カミルス・ウエルス

【テルチュラ】ガッラとロリウスの子。

【テレンティア・パウラ】元ウェスタの巫女。30年勤め上げた後即結婚して周囲を驚かせた。ラエリウス・スカウルスの叔母。ヘレナの祖母の知人。

【トゥリニウス】ヘンなヤツ。

【戸口事務所】戸籍課のようなお役所らしい。

【ドティ】ルキウス・アナエウス・マクシムス・アエリウスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【ドミティアヌス】ウェスパシアヌスの下の息子。ファルコは少々恨みを抱いている。

【友達】ローマの住人には例外なく自分より刺激的な生活を送っている友達がいるが誰もその友達を見たことがない。

【トリポリタニア】アフリカ北部にあるローマの属州。独立心旺盛な生意気な地域。特に重要なのはサブラタ、オエア、レプキス・マグナの三都市。

【奴隷】奴隷といっても今で言えばサラリーマンみたいなもんで、けっこう重要な地位にはつける(まあ、サラリーマンは、考えてみれば奴隷ですわな)。解放奴隷になって市民権と選挙権を得ることができる道もあったらしい。この当時のローマはかなりの部分、すぐれた奴隷たちが運営していたようだ。えらい人たちの秘書や家庭教師くらいまでは普通にやっていたらしい。

【ヌックス】ファルコとヘレナのもじゃもじゃのみすぼらしい愛犬。散歩に連れて行って道に迷って戻ってこれなくなったらいいがとファルコは考えている。どうやら雌犬らしい。

【ネロ】有名な暴君。最初はいい皇帝になれそうだったがどこかでヘンな扉を開いたみたいだ。塩野七生さんの「ローマ人の物語」によると、金遣いは荒かったが民衆にはけっこう受けてたみたいなフシもある。ファルコの物語が始まった時点ではもうこの世に存在していない。この皇帝の尻ぬぐいのためにウェスパシアヌスは苦労している。

【ノルバヌス】バエティカの荷船業者らしい。アエリアヌスによると交渉人でガリア人(今で言うならフランス人か?)らしい。誰もがこいつを嫌っているらしい。ファルコと気が合うかもしれない。でもなかなか出会えず探しまくるファルコ。

【バエティカ】ヒスパニアの中の地名のようだ。オリーブ油が名産?

【バエティカ・オリーブ油生産者協会】金持ちの仲良しクラブ。名称は破壊防止法ないしは共謀罪回避のためのカモフラージュ?出てくる料理はそれらしくヒスパニア系。ポンペイウス家支援やヒスパニア貿易促進が目的ではないらしい。出世するのがめんどくさくなるような体験をファルコにさせてくれた。

【パラティヌス丘】神殿と王宮のある地域。

【バルビナ・ミルウィア】→ミルウィア

【バルビヌス・ピウス】暗黒街のボス。ぺテロが追っていた。妻はフラシッダ。娘はミルウィア。

【ハンノバルス】トリポリタニアの大物興行師。カリオプスとサトゥルニヌスあたりでは歯が立たない男らしい。税金対策などで不正なことをまったくしておらず、ファルコの国勢調査査察官としての仕事でのチェックでもなんら問題がなかった。

【ヒスパリス】バエティカの街のひとつらしい。ヘレナんちの農園からはちと遠い。夏至の頃の日差しの強烈さはローマ帝国一。

【ファビウス】カンパニアで農園をやってる母方の叔父。人を怒らせてはくどくど謝ること以外何もしない男。ユニウス叔父とは宿敵どうし。

【ファミア】マイアの夫。競技用二輪戦車の緑チーム厩舎で獣医をしている。常に酔っぱらっているダメ男。家族の中ではいちばんまともな妹のマイアの唯一の失敗がファミアと結婚したことだとファルコは思っている。カルタゴ嫌い。

【ファルコ】主人公。マルクス・ディディウス・ファルコ。探偵さ。皮肉っぽいもの言いをし他人を不愉快にさせる名人で、かかわった人間はだいたいこの男を嫌う。すべてが二流の男だが恋人だけは一流。戦闘力は並みの男よりはいくらか強いという程度なので暴力沙汰ではそれなりに危機に陥る。このお話はもともとは老人となったファルコが若い頃を思い出しているというような設定となっていたが老ファルコがどんな状態かは不明。意外に脚本家の才能がある。詩も書いていて自作の朗読会を開くのが夢だが彼の詩を読んだことのある者はそれを止めたがる。乗馬は苦手。英雄だった兄にコンプレックスを抱いていたことがあった。

【フェレット】ルキウス・アナエウス・マクシムス・ノウァトゥスの愛称。どんちゃん騒ぎの催し方をよく心得ている若者。の息子。ファルコをして自分の息子でなくてよかったと思わせた。

【ブクスス】カリオプスのとこで働くライオンの飼育係。

【フスクルス】ペトロの副官。ティベリウス・フスクルス。なかなか優れた警官。

【フラシッダ】コルネラ・フラシッダ。暗黒街のボスの未亡人。したたかな女。自分に盾つく相手を消すのが趣味。ミルウィアの母。

【プブリウス】ヘレナの叔父。ファルコにとっては忘れられない死に方をする。

【プブリウス・ラエリウス・ヌメンティヌス】ガイアの祖父。最近ユピテル神官を退官した。

【プランサー】ファルコがアナエウスからもらった老いぼれ馬。名前は俊足の意味だが本人は植物学者になりたかったのだろうとファルコは思った。

【ブリキウス】アトリウムの書記。シルウィウスと愛人関係らしい。

【ブリタニア】今のイギリス。ファルコは鉛鉱山の奴隷として厳しい仕事をさせられたことがトラウマになっている。

【フロリウス】ミルウィアの夫。暗黒街のボスの跡目を継いだらしいが妻の母フラシッダとうまくいっていないもよう。

【フロンティヌス】セクストゥス・ユリウス・フロンティヌス。著名な政治家。どころか、もと執政官(大統領や総理大臣みたいなもの)。43~44歳。有能で精力的で誠実(やさしいという意味ではない)な一流の男。

【ペトロニウス・ロングス】愛称ペトロ。ファルコの親友。家族ぐるみのつきあい。ファルコにとって他のだれも信用できなくともヘレナとこの男だけは信用に足る。性格のいい大男。第13地区警備隊長さん。仕事ぶりはファルコの友人としては不思議なことにとても誠実。でも内輪では何か悪いことがあるとファルコのせいでなければペトロの、ぺテロのせいでないときはファルコの、あるいはその両方のせいだと思われている。

【ペトロニッラ】ペトロの娘。水路の連続殺人時点で7歳。

【ペレッラ】オリーブ油生産者協会の催しの常連ダンサー。だが…。→セリア

【ヘルウァ】奴隷。オリーブ油生産者協会の饗宴を取り仕切った。東洋系で言われたことをすべて間違えて取るように見える人物。ひどい近眼だったらしい。

【ペルティナクス】ヘレナの元夫。家柄容貌ともに非のうちどころなし。でもヘレナには好きになれなかったので離婚届を出して戻ってきてしまった。ヘレナの叔父による縁談だった。

【ヘレナ・ユスティナ】ファルコの恋人。当然ヒロイン。元老院議員の娘なのでファルコとは身分がちがうのでこのままでは結婚できず、ファルコが出世したい(あるいは金が欲しい)と思う原因となっている。頭が良く親切で気の強い女性。ファルコとの恋はかなりこの人を苦しめている。ファルコと出会う以前に不幸な結婚をしたことがある。男運は良くない?ハンサムな男が嫌いで、ファルコは自分の場合は例外だったのだと考えている。探偵の相棒として有能だが女性なのであまり活動はできずプロファイリングがけっこう得意。

【ポエベ】ファルコの大叔母。カンパニアで農園をやってる。

【ボラヌス】スタティウスの助手。無能な上司を持つ者らしく、仕事のできるきっちりした男。

【ポンポニウス・ウルティカ】→ウルティカ

【マイア】ファルコの利口な妹。ヘレナの仲良し。なぜかファルコのことをおめでたい世間知らずだと思いこんでいて心配している。夫はファミア。

【祭りの土産】ロリウスたち船頭の間でそう呼ばれている代物。じつにイヤ~な物体。

【マリウス】マイアとファミアの子。

【マリナ】マルクス・ディディウス・フェストゥスの恋人?

【マルクス・ディディウス・ファウォニウス】ファルコの父だが母さんとは別居中。ファルコやマイアは半ば憎んでいる。古美術商として成功しておりアテナイ黒絵式陶器の贋物の販売実績ではイタリアでもトップ。父の影響か、ファルコも美術品をみる目はある。

【マルクス・ディディウス・フェストゥス】ファルコの亡くなった兄にしてローマ軍の英雄(戦死)。

【マルクス・ルベラ】第四コホルス(警備隊)の司令官。それほどシャープではないが、それでもファルコはこの男を見くびったりはしないように注意している。

【間違い】密偵の世界では日常的に遭遇する危険だとか。

【マルキナ】マリナの子。父親は彼女のことを知らずに死んでしまった。マリナが育てることを拒否しているのでファルコがバックアップしているがマリナといっしょには暮らしている。自堕落名母親のもとでいい子に育っている。

【マルマリデス】ステルティウスのところで働いている解放奴隷。楽しそうに仕事をしている細い男。

【ミコ】ファルコの亡くなった姉ウィクトリナの夫。漆喰職人。

【密偵】と書くとなんだか隠密みたいだが、まあ個人営業の探偵みたいなもんだと考えたらいいのでしょう。もちろんスパイ業も業務範囲のひとつ。でもファルコは、目立ちすぎるし、調査はともかく、スパイには向かんと思う。いったん仕事に入るとだれも信用できない(もちろん、だれも信用してくれない)。依頼者すらも。

【密偵と警備隊長】狭義にはファルコとペトロ。密偵は複数の推理を同時に処理できるが警備隊長はひとつの推理しか処理できないのでそれが行き詰まると途方に暮れてしまう。

【ミュッラ】ハンノバルスの妹。堂々とした中年女。

【ミルウィア】バルビナ・ミルウィア。暗黒街のボスとフラシッダの間にできた娘。20歳そこそこ。すごい美女らしい。一見、思わずかばいたくなる令嬢ふう。

【メルディナ】ラエリウス・スカウルスといっしょにカンパニアの農園で暮らしている魅力的な女。

【モムス】奴隷監督官。ファルコとはそれなりに親しいらしい。どのていど親しいかといえば、まあ、ファルコを殺せと命令されたら特に悩みもせず殺せる程度の親しさだろうと思われる。

【ユスティヌス】ヘレナの弟。女優の尻を追いかけることを覚えた。兄よりはマシな人間とファルコは思っている。

【ユニア】うぬぼれ屋の四姉。

【ユニウス】母方の叔父。カンパニアで農園をやってる。ファルコをして変わり者と言わせる。地主の妻との関係を清算した後梁にぶらさがって自殺しようとしたが梁がおっこちて失敗。後に家を離れていた宿敵のファビウス叔父が戻って衝突、今度はユニウスが家を出た。

【ユニッラ・タキタ】ファルコの母。大勢の子どもを育ててきた肝ったま母さん。

【ユピテル】神様。ユピテル神官はたくさんのタブーに縛られている。

【ユリア・ユスタ】ヘレナの母でヘレナより辛辣な皮肉屋。

【ユリア・ユニッラ・ラエイタナ】ファルコの娘。最初の子。ファルコが自分の手で取り上げた。両方の祖母の名前をもらった。ラエイタナは生まれた土地。葡萄酒の名前として知られているらしい。

【ユリウス・フロンティヌス】→フロンティヌス

【ラウルス】カリオプスのとこの嫌われ者の飼育員。どうやらワニの腹の中に消えたらしい。

【ラエタ】クラウディウス・ラエタ。皇帝官房長。解放奴隷の頂点にいる。クインクティウスとはあまり仲は良くないらしい。アナクリテスともあまり仲が良くなさそうなのはファルコにとっては少し味方に近い(かもしれない)。でも敵の敵は、やっぱり敵かもしれない(ファルコにとってはその可能性の方が強い)。味方は一種類しかいないが敵は何種類もいるから。

【ラエリウス・スカウルス】ガイアの父。今は妻とは別居し、メルディナといっしょにカンパニアの農園で暮らしている。

【ラリウス】ガッラとロリウスの子。

【リキニウス・ルフィウス】バエティカの大地主らしい。オプタトゥスはこの者を信用できると言った。孫はコンスタンスとクラウディア・ルフィーナ。

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・アエリウス】→ドティ

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・ノウァトゥス】→フェレット

【ルキウス・アナエウス・マクシムス・プリムス】→スパンキー

【ルティリウス・ガッリクス】トリポリタニアの土地問題で苦労している実直で有能な行政官。

【ルベラ】警備隊の司令長官。

【ルフィウス家】今のトップはリキニウス。生粋のヒスパニア人の家系。

【ルメックス】レオニダスを殺したというウワサ。「獅子の目覚め」時点で最も人気のある剣闘士。サトゥルニヌスのとこに所属。ファルコとアナクリテス以外のローマ人は誰でも知っていた。

【レオニダス】剣闘士と戦ったりするために育てられた若いライオン。ファルコが捕まえた連続殺人犯人を処刑することになっている。

【レニア】洗濯屋の女主人。ファルコの前に住んでいたボロアパートの大家さん。最近スマラクトゥスという男と結婚した。イメージとしてはTVドラマ「トリック」の大家さん。

【ローマ】ファルコの時代は古代ローマ。当時のヨーロッパをほぼ統一支配していた。支配される前は抵抗し戦争したが後にはローマに支配されたことがステータスになった。イギリスなんかは支配されるのが遅れたのでいまだに田舎扱いされているらしい?得意技は土木工事。だからすべての道はローマに通じていたし、水道もあるし、戦争もまずしっかりした砦を作ってからでそのまま後に有名な都市になっているところも多い。ローマは地形的にはいくつかの丘で構成されていたと思う。アウェンティヌス丘、カピトリヌス丘、ピンキアヌス丘、クィリナーレ丘、ビミナーレ丘、エスクィリヌス丘、パラティヌス丘、カエリウス丘。参考資料として塩野七生さんの「ローマ人の物語」の少なくともウェスパシアヌス一族が出るところまでは読んでおくと、このファルコの物語はとても楽しくなります。

【ロムルス】ローマの話をするときはこの人から始めなければならない。伝説ではマルスとレア=シルウィアの間に生まれた双子の一人。ティベリス川に捨てられるが狼に育てられその地でローマを建国し双子の弟レームスは殺す。後に神格化されてクィリヌス神となる。

【ロリウス】ガッラの夫。給水船の船頭。怠け者でファルコの義兄弟の中でも最低な人間にして二番目に嫌いな男。醜男なのになぜか女に手が早く(モテる)、しょっちゅう夫婦喧嘩している。